父親が娘の親権を得るための相談

ご相談内容

私は現在、妻と離婚調停中で、小学2年生の娘が1人います。

これまで娘の学校行事や通院など、育児の大半は私が担当してきました。

妻は仕事が忙しく、平日はほとんど家におらず、娘とも十分なコミュニケーションが取れていない状況です。

娘も「一緒に暮らしたい」と私に言ってくれています。

しかし妻は親権を譲らない姿勢で、家庭裁判所でも争うことになりそうです。

父親が親権を獲得するのは難しいと聞きますが、今の状況で親権を得る可能性はあるのでしょうか？

有利になる証拠や準備しておくべき書類、調停でのポイントなど、今後の対応を教えてください。

問題解決の手引き

解決への5ステップ

• １.育児実績の記録と整理
• ２.子どもの意思の尊重と伝達
• ３.生活環境・養育体制の整備
• ４.有利な証拠と第三者の証言の準備
• ５.調停・審判での主張と弁護士との連携

1.育児実績の記録と整理

父親が子育てに積極的だった事実を証明する

写真・動画（食事の準備、送迎、宿題を見る姿など）

LINE・メール等のやり取り（保育園や学校との連絡履歴）

保育園・学校の連絡帳や担任からの評価

2.子どもの意思の尊重と伝達

面会交流時などに子どもの気持ちを丁寧に記録

裁判所の調査官面談や家庭裁判所調査での証言機会を活用

子どもの混乱を避けるため、強要や誘導は避ける

子の年齢が10歳以上なら意向がより重視される傾向あり

3.生活環境・養育体制の整備

通学可能な範囲での住居確保

勤務時間の調整・柔軟な勤務体系（育児に時間を割けること）

両親や親族などのサポート体制

経済的な安定性の提示（収入証明、就業状況など）

4.有利な証拠と第三者の証言の準備

学校や医療機関の証明書、意見書（父親の関与の証明）

保育士・教師・第三者（親族など）の証言

母親の育児放棄やネグレクトがある場合はその証拠（証言、記録など）

5.調停・審判での主張と弁護士との連携

家庭裁判所での調停を通じて柔軟な解決も模索

調停が不調の場合は審判（裁判官の判断）に進む

家事事件に強い弁護士を選び、主張と証拠を整理

感情的にならず、「子の利益」を軸に訴える姿勢を貫く

まとめ

• 1.日常的な子育ての関与を示す記録（写真・日記・連絡帳など）や第三者の証言を集め、育児の中心が父親であったことを客観的に証明。
• 2.子が父親と暮らしたいという意思がある場合、それを丁寧に記録・伝達。あわせて住環境・通学・サポート体制・経済状況なども整備。
• 3.調停・審判では「子の最善の利益」に基づいた主張を行い、必要に応じて家事事件に強い弁護士と連携して対応を進める。