離婚や別居で親権を決めるとき、「子どもの希望を聞きたいけれど、どう聞けばいいのか」「本音を言わせてしまってよいのか」と悩まれる方は少なくありません。この記事では、親権をめぐって子どもの希望を聞きたいときに、どのような順番で考え、どんな点に気をつければよいかを5つのステップで整理してご説明します。
親権の話し合いで子どもの希望がどのように扱われるか、基本的な考え方を押さえましょう。
親権を決めるとき、裁判所は「子どもの利益」を最も大切に考え、その一つの要素として子どもの希望を参考にします。特にある程度の年齢になった子どもの意思は、親権や監護(誰と暮らすか)を決める際に重視される傾向がありますが、子どもの希望だけで親権が決まるわけではありません。これを理解しておくと、「子どもの希望を聞きたい」と焦る気持ちが少し和らぎ、落ち着いて話し合いの準備がしやすくなります。まずは、親権と子どもの意思の関係を知ることから始めましょう。
子どもの希望を聞く前に、その年齢や心の負担を考え、聞き方の適切さを判断します。
親権について子どもの希望を聞きたいと思っても、幼い子どもは状況を十分に理解できず、その場の楽しさや一時的な感情で答えてしまうことがあります。また、思春期の子どもでも、親のケンカや離婚のストレスで本音を言えないこともあります。子どもの年齢や性格、最近の様子を振り返り、「今、親権のことをどこまで話してよいか」「どんな聞き方なら負担が少ないか」を一度立ち止まって考えることが大切です。子どもの希望を聞きたい気持ちが強いほど、先に子どもの心の状態を冷静に見きわめるよう意識しましょう。
子どもの前で争いを深めないよう、まずは親同士で「子どもの希望の扱い方」をすり合わせます。
親権をめぐって対立していると、「子どもの希望を聞きたい」という思いが、いつの間にか自分に有利な発言を引き出そうとするプレッシャーになってしまうことがあります。そうならないために、子どもに何をどこまで話すか、どちらがどのように聞くか、子どもの答えをどう受け止めるかを、大人同士であらかじめ話し合っておくことが望ましいです。可能であれば、親権の話し合いをしている弁護士や、第三者の専門機関にも相談し、「子どもの希望を聞きたいが、どのような順番や方法がよいか」と方針を確認しておくと安心です。大人同士の準備が整っているほど、子どもの心への負担を減らしやすくなります。
子どもの希望を聞くときは、誘導せず、安心して話せる環境づくりを心がけます。
親権について子どもの希望を聞きたいとき、「ママとパパ、どっちと暮らしたい?」といった二者択一の聞き方は、子どもに強い罪悪感を与えるおそれがあります。「あなたが一番安心できる生活はどんな形かな?」など、どちらかの親を選ばせる言い方ではなく、生活全体の希望をゆっくり聞く工夫が大切です。また、もう一方の親を悪く言ったり、「こっちを選んでほしい」と伝わるような言い方は避けましょう。静かで落ち着いた場所と時間を選び、「どんな気持ちでも話していいよ」「今は答えを出さなくてもいいよ」と伝えながら、子どものペースで話を聞くことが、親権の話し合いにおける子どもの安心につながります。
子どもの本音を聞けたときほど、一人で判断せず、専門家と一緒に整理しましょう。
親権について子どもの希望を聞きたいと悩み、ようやく本音を聞けたとしても、その内容をどう扱うかはとても難しい問題です。「この希望をそのまま裁判所に伝えるべきか」「子どもをこれ以上巻き込みたくない」と迷うのは自然なことです。そんなときは、家庭裁判所の調停や相談窓口、弁護士、心理の専門家などに、「子どもの希望を聞きたいが、どう伝え、どう守ればよいか」と率直に相談することが考えられます。専門家と一緒に整理することで、親権の手続きの中で子どもの声を尊重しつつ、過度な負担をかけない方法を探しやすくなります。
親権をめぐる場面で「子どもの希望を聞きたい」と悩むのは、子どものことを大切に思っているからこそのお気持ちです。まずは、親権と子どもの意思の関係を理解し、子どもの年齢や心の状態を見きわめたうえで、大人同士の方針を整え、言葉選びや環境に配慮しながら希望を聞くことが大切です。そして、聞き取った子どもの希望を一人で抱え込まず、専門家に共有しながら、子どもの利益を最優先にした解決策を一緒に考えていくことが望ましいです。親権の問題は精神的な負担も大きいため、限界まで我慢せず、早めに相談窓口や法律の専門家に頼ることも、ご自身とお子さんを守る大切な一歩になります。
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