離婚の話し合いの中でも、財産分与は特に揉めやすく、不安やストレスを感じやすいポイントです。この記事では、財産分与で話し合いが進まないときに、どのような順番で何を整理し、どんな方法で解決を目指していけばよいかを5つのステップで分かりやすく解説します。
最初に、財産分与とは何か、どこまでが対象になるのかという基本を押さえておくことが大切です。
財産分与とは、結婚生活の中で夫婦が協力して築いた財産を、離婚の際に分ける仕組みのことです。結婚前から持っていた貯金や、相続で得た財産などは、原則として財産分与の対象外になる場合が多い一方、婚姻期間中の預貯金や不動産、車、保険、退職金の一部などは財産分与の対象になり得ます。まずは、財産分与の対象となる財産とならない財産の違いを知り、自分にどの程度の権利があるのか、大まかなイメージを持つことが大切です。インターネットの公的機関の情報や、法律の専門家が発信している解説など、信頼できる情報源を参考にしながら、財産分与の基本を確認していきましょう。
財産分与を進めるためには、夫婦の財産をできるだけ正確に洗い出し、証拠をそろえることが重要です。
財産分与の話し合いでは、「どんな財産がどれくらいあるのか」がはっきりしていないと、公平な分け方を検討することができません。預貯金通帳、不動産の登記簿、住宅ローンの明細、車検証、保険証券、証券口座の残高、退職金見込額の資料など、夫婦の財産に関する書類をできる範囲で集め、一覧表にして整理してみましょう。相手名義の財産であっても、婚姻期間中に築いたものであれば財産分与の対象となる可能性がありますので、「名義=相手のもの」と決めつけずに、まずは情報を集めることが大切です。財産分与の証拠となる資料は、後から紛失したり改ざんを疑われたりしないよう、コピーや写真をとって保管しておくと安心です。
自分が財産分与で何を重視したいのかを整理し、譲れる部分と譲れない部分を見極めておきましょう。
財産分与では、単に「半分に分ける」だけでなく、現金で清算するのか、不動産をどちらが取得するのか、ローンをどう負担するのかなど、具体的な分け方を決めていく必要があります。そこで、手元に残したい財産(自宅、車、預貯金など)や、将来の生活に必要な金額のイメージを整理し、財産分与での希望条件を書き出してみましょう。そのうえで、「ここは譲ってもよい」「ここはどうしても確保したい」といった優先順位をつけておくと、相手との話し合いの中で感情的になりすぎず、現実的な落としどころを探しやすくなります。財産分与は、今後の生活設計にも大きく影響しますので、家計の収支や子どもの養育費などもあわせて考えながら、無理のない条件を検討することが望ましいです。
財産分与の話し合いでは、感情的な対立を避け、必要に応じて第三者の力を借りることが有効です。
財産分与の交渉は、離婚そのものへの不満や過去の出来事への怒りが重なり、話し合いが感情的になりやすい場面です。できるだけメールや書面でやり取りを残しつつ、事実と数字に基づいて冷静に話を進めるよう心がけましょう。それでも相手が財産を開示してくれない、財産分与に全く応じない、話し合いが平行線のままという場合には、家庭裁判所の調停を利用する方法があります。調停では、中立的な立場の調停委員が間に入り、財産分与の内容について話し合いをサポートしてくれますので、当事者同士だけでは進まなかった財産分与の問題が整理されることも少なくありません。
財産分与で悩んだときは、早めに法律の専門家に相談し、自分のケースで取り得る選択肢を確認しておくことが大切です。
財産分与の適切な割合や、不動産・退職金・ローンなどをどう扱うかは、夫婦の収入差や婚姻期間、子どもの有無、財産の内容などによって変わってきます。インターネットの一般的な情報だけでは、自分のケースに当てはめたときの具体的な見通しまでは分かりにくいことが多いです。法律の専門家に相談すれば、財産分与でどの程度を主張できそうか、調停や裁判になった場合の流れやリスク、必要な証拠の集め方などについて、個別事情に応じたアドバイスを受けることができます。また、合意内容を書面に残す方法や、公正証書など将来のトラブルを防ぐ手続きについても相談できますので、不安を抱えたまま一人で判断する前に、早めに相談窓口を活用することが望ましいです。
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