LINE、Instagram、X、TikTok、匿名掲示板、学校や職場のグループチャットなど、SNS上のいじめは見えにくく、証拠が消えやすい問題です。悪口、晒し、無視、なりすまし、画像の拡散、脅しなどで悩んでいる方へ、相談前に整理しておきたいことをまとめました。
このページで分かること
今すぐ安全確保が必要な場合
「会いに行く」「殺す」「裸の画像をばらまく」「住所や学校を晒す」などの脅しがある場合、性的画像の拡散、つきまとい、自傷のおそれ、暴力のおそれがある場合は、サイト相談だけで抱え込まず、警察、学校、保護者、勤務先、公的相談窓口など、すぐに動ける先へ連絡してください。生命・身体の危険があるときは110番・119番が優先です。
SNS・ネットいじめとは、インターネット上の投稿、メッセージ、画像、動画、グループチャット、匿名アカウントなどを使って、相手を傷つけたり、孤立させたり、名誉・プライバシー・安全を脅かしたりする行為を指します。
令和時代のいじめは、学校や職場の中だけで完結しません。授業後、退勤後、休日、深夜であっても、スマホの通知を通じて被害が続いてしまうことがあります。表向きは「ただの冗談」「内輪ノリ」「本人も見ているグループでの会話」に見えても、受け手が強い苦痛を感じ、関係性の中で逃げ場を失っているなら、早めに相談すべき問題です。
特にSNS上のいじめは、加害者が匿名アカウントを使う、投稿をすぐ削除する、ストーリーズや一時表示機能で証拠が残りにくい、周囲がスクリーンショットを拡散するなど、現実のいじめとは異なる難しさがあります。そのため、感情的に言い返すよりも、まずは安全確保と証拠保存を優先することが重要です。
「ネットのことだから大げさにしたくない」と思う必要はありません。SNS上の悪口、晒し、なりすまし、画像拡散、脅しは、心身の安全や日常生活に大きな影響を与えることがあります。
名前を出した悪口、あだ名、人格否定、容姿への攻撃、病気や家庭事情をからかう投稿など。匿名であっても、周囲から本人だと分かる書き方は深刻です。
LINEグループから外す、既読無視を集団で行う、本人だけに予定を知らせない、別グループで悪口を言うなど、孤立させるタイプのいじめです。
本人の許可なく写真や動画を投稿する、加工画像を拡散する、失敗した場面や私的な画像を笑いものにする行為です。性的画像の場合は特に緊急性が高くなります。
本人になりすまして投稿する、偽アカウントを作る、本人の名前や写真を使って周囲に誤解を与える行為です。信用低下や二次被害につながります。
住所、学校名、勤務先、電話番号、家族情報、顔写真、位置情報などを公開する行為です。現実の危険につながる可能性があるため早めの対応が必要です。
「言うことを聞かないと晒す」「会いに来い」「金を払え」など、恐怖を与えて行動を強いるケースです。犯罪に発展するおそれもあります。
怒りや不安で反論したくなる場面でも、まずは投稿、DM、プロフィール、URL、日時が分かる形で保存してください。相手が投稿を消した後では、状況説明が難しくなることがあります。
加害者に直接「消して」と連絡すると、逆上、証拠削除、さらなる拡散につながることがあります。子どもの場合は保護者、学校、信頼できる大人を挟むことが重要です。
証拠を保存した後は、心身を守るためにブロック、ミュート、通知オフ、アプリ制限、通報機能を使います。見るたびに傷つく状態を続ける必要はありません。
誰が、いつ、どのアカウントで、何を投稿し、誰が見られる状態だったのかを整理します。学校関係、職場関係、元交際相手、匿名アカウントなど、関係性も重要です。
SNSいじめでは、投稿が削除されたり、アカウント名が変更されたり、ストーリーズのように一定時間で消えたりすることがあります。スクリーンショットは大切ですが、それだけでは「誰が」「いつ」「どこで」「何をしたのか」が分かりにくい場合があります。
| 残すもの | 投稿本文、DM、コメント、プロフィール、アカウントID、表示名、URL、投稿日時、閲覧できる範囲、いいね・拡散・返信の状況 |
|---|---|
| スクショの撮り方 | スマホの画面全体を入れ、アカウント名・日時・本文・画像・URLが分かるように複数枚保存します。可能なら画面録画も残します。 |
| URLの保存 | 投稿URL、プロフィールURL、掲示板URL、動画URLをメモやメールに貼り付けて保存します。 |
| 時系列メモ | いつから始まったか、誰が関わっているか、学校・職場での出来事との関係、体調や欠席・欠勤への影響を日付順にメモします。 |
| 第三者の証言 | 同じ投稿を見た友人、同級生、同僚、保護者などがいる場合は、見た日時や内容をメモしておきます。 |
※証拠の保存は、相手を攻撃するためではなく、自分の安全を守り、学校・職場・専門家・公的機関へ正確に状況を伝えるための準備です。
誹謗中傷、なりすまし、個人情報、性的画像、脅迫など、投稿内容に近い項目を選んで通報します。通報前に証拠を保存しておくことが大切です。
どの投稿のどの部分が、名誉、プライバシー、安全を侵害しているのかを整理します。「嫌だから消して」だけではなく、問題点を具体化します。
投稿者が分からない、削除されない、拡散が続く、個人情報や性的画像が含まれる場合は、法務局、警察、弁護士などへの相談も検討します。
削除を急ぐことは大切ですが、削除されると証拠確認が難しくなる場合もあります。特に、相手を特定したい、損害賠償や慰謝料を考えたい、学校や職場に正式対応を求めたい場合は、削除依頼の前に証拠保存を済ませておくことが重要です。
子どもは、親に心配をかけたくない、スマホを取り上げられたくない、学校でさらに悪化するのが怖い、という理由で被害を隠すことがあります。最初に必要なのは、問い詰めることではなく「話してくれてよかった」「あなたの味方でいる」と伝えることです。
学校でのいじめ対応について詳しく知りたい方は、関連ページ「子どもの学校いじめに気づいたら」もご確認ください。
SNSいじめは子どもだけの問題ではありません。職場のグループチャットでの陰口、社内SNSでの晒し、退職者への攻撃、取引先や同僚による誹謗中傷、元交際相手による投稿など、大人同士でも起こります。
本人だけを外したグループ、陰口、ミスの晒し、過度な叱責の共有など。パワハラや職場いじめと重なることがあります。
退職後もSNSで悪口を書かれる、実名や勤務先を出される、転職先へ悪評を広められるなど、生活への影響が出ることがあります。
私的な写真、交際中の情報、住所、勤務先、家族情報などを出されるケースです。脅しやつきまといがある場合は早急な相談が必要です。
職場での嫌がらせ・大人同士のいじめについては、関連ページ「職場・大人同士のいじめや嫌がらせ」でも詳しく整理しています。
SNS上のいじめは、内容によっては名誉毀損、侮辱、プライバシー侵害、脅迫、強要、業務妨害、ストーカー行為、性的画像に関する問題などに発展する可能性があります。ただし、実際にどの法的問題に当たるかは、投稿内容、公開範囲、被害の程度、相手との関係、証拠の有無によって変わります。
| 名誉や信用を傷つける投稿 | 実名、学校名、勤務先、顔写真などとともに、事実のように悪評を書かれた場合、名誉毀損や信用低下の問題として検討されることがあります。 |
|---|---|
| 人格を攻撃する暴言 | 容姿、性格、能力、家庭事情などを侮辱する投稿は、内容や公開範囲によって侮辱や人格権侵害の問題になり得ます。 |
| 住所・電話番号・勤務先の晒し | 個人情報や私生活上の情報を公開された場合、プライバシー侵害や安全上の問題として早めの対応が必要です。 |
| 画像・動画の無断投稿 | 顔写真、私的な動画、性的画像、加工画像などは、削除依頼、損害賠償、警察相談を含めて検討すべき場合があります。 |
| 脅し・強要 | 「晒す」「危害を加える」「金を払え」「会いに来い」などの文言がある場合は、警察相談を含めて緊急性を判断します。 |
※当ページは一般的な情報提供です。個別の法的判断、代理交渉、削除請求、発信者情報開示、損害賠償請求などは、弁護士などの専門家に確認してください。
すべて整理できていなくても相談できます。「何から話せばよいか分からない」という状態でも、分かる範囲で状況を伝えることが第一歩です。
悪口や晒しを見続けると、心が追い詰められて正常な判断がしづらくなります。まずは証拠を残し、状況を整理し、相談できる先につなげることが大切です。
SNS名、投稿内容、相手との関係、証拠の有無、希望する対応を分かる範囲で整理します。
脅迫、性的画像、個人情報の晒し、自傷のおそれなどがある場合は、通常の相談よりも緊急対応を優先します。
削除依頼、学校対応、職場対応、警察相談、弁護士相談など、目的に応じて次の行動を検討します。
Q. 匿名アカウントから悪口を書かれています。相手が誰か分からなくても相談できますか?
はい。相手が分からない場合でも、投稿URL、アカウント名、プロフィール、投稿日時、内容を保存しておくことで、削除依頼や今後の対応を検討しやすくなります。
Q. 投稿をすぐ削除したいです。先に通報しても大丈夫ですか?
削除や通報は重要ですが、削除される前に証拠を保存してください。スクショ、URL、画面録画、日時、アカウント情報が残っていると、学校・職場・専門家に説明しやすくなります。
Q. 友達同士の冗談と言われました。それでもいじめになりますか?
投稿した側が冗談のつもりでも、受けた側が苦痛を感じ、関係性の中で逃げられない状況があるなら、軽く扱うべきではありません。
Q. 学校外のSNSで起きたことでも、学校に相談できますか?
相手が同級生、部活、塾、学校関係者などで、学校生活に影響が出ている場合は、学校へ相談する意味があります。
Q. 職場のグループチャットで悪口を言われています。職場いじめとして相談できますか?
相談できます。勤務先の人間関係、業務上の立場、上司や同僚の関与、精神的苦痛、退職への影響などを整理してください。
いじめやSNS上の人権侵害は、内容によって相談先が変わります。子ども本人・保護者が相談できる窓口、インターネット上の人権侵害に関する相談窓口、削除依頼の案内なども必要に応じて確認してください。
投稿が消える前、アカウント名が変わる前、拡散が広がる前に、できる範囲で証拠を残し、相談できる状態を作りましょう。誰にも言えず苦しいときほど、まずは状況を言葉にすることが解決への一歩になります。
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