相談者より
DVについて教えてください。
子どもの前で暴力が起きていると感じたら、子どもの安全を確保する際に確認すべきことは?
まず「今すぐ命の危険がないか」「子どもを安全な場所に移せるか」「助けを呼べる状況か」を確認し、危ないと感じたらためらわず110番や相談窓口に連絡してください。
子どもの前で暴力が起きていると感じたら、細かいことよりも「命と安全」を最優先に考えることが大切です。
子どもの前で怒鳴り声や物を投げる音、叩くような音がして「暴力かもしれない」と感じたときは、次の点を落ち着いて確認していきます。
1. 命の危険があるかどうか
・殴る、蹴る、首をしめる、物で叩くなどの行為が続いていないか
・「殺す」「死ね」などの言葉が出ていないか
・血が出ている、ぐったりしているなど、ケガが重そうな様子がないか
命の危険を感じたら、迷わず110番通報してかまいません。通報は「心配だから確認してほしい」というレベルでもしてよいものです。
2. 子どもを安全な場所に移せるか
・暴力の場から物理的に離れられるか(別室、外、近所など)
・暴力をふるっている人から見えない・聞こえにくい場所があるか
・子どもと一緒に避難できるか、自分だけでも一時的に安全を確保できるか
可能であれば、子どもを連れて別室や外に出る、信頼できる近所の家に避難するなど、暴力の場から距離をとることを考えます。
3. 助けを呼べる状況か
・スマホや電話を手に取れるか
・大声で助けを呼べる環境か(近所に聞こえるか)
・家族や友人、近所の人に連絡できるか
危険を感じたら、110番のほか、児童相談所虐待対応ダイヤル「189(いちはやく)」などにも連絡できます。「もしかして虐待かも」という段階でも相談してかまいません。
4. 子どもの心の安全も意識する
・子どもが怯えていないか、泣き叫んでいないか
・「自分のせいだ」と思い込んでいないか
・あとで安心できる言葉をかけられるか
暴力を見聞きすること自体が、子どもにとって大きな心の傷になります。落ち着いたタイミングで「あなたのせいじゃない」「守るからね」と伝えてあげることも大切です。
安全を確保しようとして、かえって危険が高まるケースもあるため注意が必要です。
よくある注意点として、次のようなものがあります。
1. 暴力を止めようとして自分も危険にさらされる
暴力をふるっている人に正面から言い返したり、体を張って止めようとすると、怒りの矛先があなたや子どもに向くことがあります。危険を感じるときは、直接止めるよりも、まず距離をとり、警察や周囲の大人に助けを求めることを優先してください。
2. 「家庭のことだから」と通報をためらう
「大ごとにしたくない」「通報したら怒られるかも」と考えてしまい、通報や相談を先延ばしにしてしまうことがあります。しかし、子どもの安全がかかっている場合は、早めの通報・相談が命を守ることにつながります。通報した人が誰かは、基本的に相手に知らされません。
3. 子どもの前で暴力の話し合いをしてしまう
あとで話し合いをするときに、子どもの前で責め合ったり、暴力の場面を蒸し返すと、子どもはさらに不安になります。話し合いが必要な場合は、子どもがいない場所や、第三者がいる場を選ぶなど、子どもを巻き込まない工夫が必要です。
4. 証拠を残さずに終わってしまう
その場はおさまっても、同じことが繰り返されることがあります。可能であれば、日時や状況をメモしておく、ケガの写真を残すなど、後で相談するときに説明しやすい形で記録を残しておくと、支援を受けやすくなります。ただし、記録を取ることで危険が増しそうな場合は、無理に行う必要はありません。
子どもの前で暴力が起きていると感じたら、「一人で抱え込まない」ことが何より大切です。
1. すぐにできる行動
・命の危険を感じたら110番通報をする
・子どもと一緒に、別室や外など安全な場所に移動する
・近所の人や信頼できる家族・友人に助けを求める
2. 状況を落ち着いて相談する
・児童相談所虐待対応ダイヤル「189」に電話し、「子どもの前で暴力があって心配」と伝える
・お住まいの自治体のDV相談窓口や、配偶者暴力相談支援センターなどに連絡し、今の状況と不安を話す
・学校や保育園・幼稚園の先生、スクールカウンセラーなど、身近な大人に相談する
3. 今後に向けて考えておきたいこと
・繰り返し暴力が起きている場合は、避難先や緊急連絡先をあらかじめメモしておく
・子どもに「何かあったらここに逃げる」「この人に電話する」といった約束を決めておく
・自分の心身もすり減りやすいため、相談窓口で自分自身の不安や疲れについても話してみる
暴力がある環境は、大人にとっても子どもにとっても大きな負担です。「これくらいなら我慢できる」と思わず、「少しでもおかしい」「怖い」と感じた時点で、外部の相談先に状況を伝えてください。相談したからといって、すぐに何かを強制されるわけではなく、今できる安全の確保や、今後の選択肢について一緒に考えてもらうことができます。
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