相談者より
DVについて教えてください。
保護命令を検討している場合、まず安全確保のために取るべき行動は?
まずは「今すぐの危険から離れること」と「助けを呼べる状態を作ること」が最優先です。110番やDV相談窓口、シェルターなどを使い、命の危険がある場合は保護命令より先に避難を優先してください。
保護命令はとても有効な手段ですが、出るまでに時間がかかるため、まずは自分と子どもの身を守る行動が必要です。
保護命令は、裁判所に申し立ててから決定が出るまで、通常でも数日〜数週間かかることがあります。その間に暴力が激しくなるケースもあるため、「今この瞬間の安全」を確保する行動が最初の一歩になります。
具体的には、次のような順番で考えると整理しやすくなります。
1. 命の危険があるかどうかを判断する
– 殴る・蹴る・首を絞める・刃物を見せる・「殺す」などの脅しがある
– 子どもにも暴力や暴言が向いている
– 相手が酒や薬物で理性を失っている
こうした場合は、迷わず110番通報し、警察に「DV被害で命の危険を感じている」とはっきり伝えます。
2. すぐに避難できる場所を確保する
– 実家や信頼できる友人宅に一時的に避難する
– 行政のDV相談窓口や配偶者暴力相談支援センターに連絡し、一時保護(シェルター)を相談する
– 夜間や休日でも、警察から相談窓口につないでもらえることがあります
3. 助けを呼べる手段を常に持つ
– 携帯電話は常に身につけ、充電を切らさないようにする
– 110番をすぐかけられるよう、短縮ダイヤル登録やアプリを利用する
– 信頼できる人に「何かあったら連絡する」と事前に伝えておく
4. 証拠を残す準備をしておく
保護命令の申し立てにも役立ちますが、まずは安全確保のためにも、暴力の実態を記録しておくことが重要です。
– けがの写真を撮る(顔・体・あざ・傷など、日付が分かるように)
– 病院を受診し、診断書をもらう
– 暴言や脅しのメッセージ・メール・SNS・録音などを保存する
5. 相談窓口につながる
– 市区町村のDV相談窓口
– 都道府県の配偶者暴力相談支援センター
– 警察の相談窓口(#9110など)
これらの窓口で、避難先の確保、保護命令の手続き、今後の生活のことなどを一緒に考えてもらえます。
保護命令は、相手に近づくことや電話・メールなどを禁止する強い制度ですが、「申し立てをしてから効力が出るまでの間」をどう安全に過ごすかがとても大切です。そのため、保護命令を考え始めた段階で、同時に避難先や相談先も準備しておくことが重要です。
安全確保のつもりが、かえって危険を高めてしまうケースもあります。
よくある注意点として、次のようなものがあります。
1. 相手に「保護命令を申し立てる」と宣言してしまう
– 相手を刺激し、暴力が激しくなるおそれがあります
– 手続きのことは、基本的に相手には知らせず、静かに準備を進める方が安全です
2. 一人で抱え込み、ギリギリまで我慢してしまう
– 「もう限界」という状態になってからでは、冷静な避難や手続きが難しくなります
– 迷っている段階でも、早めに相談窓口につないでおくと、いざという時にスムーズに動けます
3. 子どもに避難計画を丸ごと話してしまう
– 子どもが悪気なく相手に話してしまい、計画が知られてしまうことがあります
– 子どもには「危ないときはこう動こうね」と、必要な部分だけを年齢に合わせて伝えるのが安全です
4. 避難先や新しい住所を相手に知られてしまう
– 共通の知人やSNSの投稿から、居場所が特定されることがあります
– 避難後は、SNSの位置情報オフ、投稿の制限、共通の知人への情報共有を控えるなどの対策が必要です
5. 証拠を取ろうとして、危険な状況に近づいてしまう
– 録音や撮影をしようとして、相手に気づかれ、暴力が悪化することがあります
– 自分の身の安全より証拠集めを優先しないようにし、危険を感じたらすぐ離れることが大切です
これらの点を踏まえ、「安全を最優先に、できる範囲で準備する」という意識で動くことが重要です。
保護命令を検討している段階であれば、「一人で判断しないこと」と「段階的に動くこと」がポイントです。
まずは、今の危険度を一緒に整理してくれる相談先につながりましょう。
– 市区町村のDV相談窓口や配偶者暴力相談支援センターに電話する
– 夜間・休日は110番や警察相談窓口からDV担当部署につないでもらう
相談の際には、
– これまでの暴力の内容(いつ・どんなことをされたか)
– けがの有無や子どもの状況
– 今、どのくらい危険を感じているか
をできる範囲で伝えると、避難の必要性や保護命令の適否について、具体的なアドバイスを受けやすくなります。
そのうえで、
1. すぐに避難が必要かどうか
2. 避難先をどう確保するか
3. 保護命令の申し立てをいつ・どのように行うか
といった流れを、一緒に計画していくと安心です。
「まだそこまで大ごとにしたくない」と感じる人も多いですが、相談したからといって、必ず保護命令や警察沙汰にしなければならないわけではありません。今は情報収集と安全確保の準備だけでも構いません。
大切なのは、危険を感じたときにすぐ動けるよう、「避難先」「連絡先」「持ち出す物(身分証・保険証・通帳・現金・携帯充電器など)」を少しずつ整えておくことです。迷ったときは、一人で抱え込まず、身近な相談窓口や支援機関に早めに相談してみてください。
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