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親権争いが調停で解決しなかった場合、裁判に移行する手順は?

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親権争いが調停で解決しなかった場合、裁判に移行する手順は?

家庭裁判所の調停で親権が決まらなかった場合、同じ家庭裁判所に「審判」や「訴訟(裁判)」を申し立てて、裁判官に決めてもらう流れになります。調停が不成立になった時点で、自動的に審判に移る場合と、自分で改めて申し立てが必要な場合があります。

親権の話し合いがまとまらないときは、裁判所が親権者を決める手続きに進みます。

親権争いは、まず家庭裁判所の「調停」で話し合いを行うのが原則です。調停で合意できなかった場合、次のような流れで裁判的な手続きに移行します。

1. 調停不成立の確認
– 調停委員会を通じた話し合いで合意に至らないと、「調停不成立」となります。
– 裁判所から、不成立になったことを示す書面(調停調書や不成立調書など)が出されます。

2. 自動的に審判に移る場合
– 親権者指定や監護者指定など、一部の家事事件は、調停が不成立になると、そのまま家庭裁判所の「審判」に移る運用がされています。
– この場合、改めて申し立てをしなくても、裁判官が書面や調停で出た資料・意見をもとに、親権者をどちらにするかなどを判断します。

3. 自分で審判・訴訟を申し立てる場合
– 調停から自動移行しないケースや、離婚そのものと親権を一緒に争う場合などは、自分で「審判」や「訴訟(離婚訴訟)」を申し立てる必要があります。
– 手続きの基本的な流れは次のとおりです。
– (1) 管轄の家庭裁判所を確認する(相手方の住所地などが基準)
– (2) 親権者指定・監護者指定などの審判申立書、または離婚訴訟の訴状を作成する
– (3) 戸籍謄本、住民票、子どもの状況がわかる資料(保育園・学校の書類、医療の記録など)を準備する
– (4) 収入印紙・郵便切手などの費用を用意し、家庭裁判所に提出する

4. 審判・訴訟で何が行われるか
– 審判(家事審判)
– 裁判官が中心となり、書面や面談、調査官の調査結果などを踏まえて、親権者を決めます。
– 子どもの年齢によっては、子どもの意向も聞かれます。
– 結果は「審判書」で通知されます。

– 訴訟(離婚裁判の中で親権も決める場合)
– 原告・被告という形で主張や証拠を出し合い、裁判官が判決で離婚の有無と親権者を決めます。
– 期日ごとに主張書面や証拠を提出し、時間がかかることが多いです。

5. 親権者を決めるときの主な判断材料
– 子どもの年齢・性別・健康状態
– これまでどちらが主に子どもの世話をしてきたか(監護の実績)
– 生活環境(住居、収入、サポートしてくれる家族の有無など)
– 父母それぞれの養育能力・生活態度
– 子どもの意思(ある程度の年齢の場合)

このように、調停で決まらなかった場合は、家庭裁判所が「子どもの利益」を最優先にして、親権者を判断する手続きに進みます。

調停から裁判に進むと、時間も負担も大きくなり、思わぬ不利が生じることがあります。

親権争いが調停でまとまらず、審判や訴訟に進んだ場合、次のような点に注意が必要です。

1. 時間と費用の負担が増える
– 審判や訴訟は、数か月〜1年以上かかることも珍しくありません。
– 印紙代などの費用は比較的少額でも、書類作成や証拠集め、裁判所への出頭など、精神的・時間的な負担が大きくなります。

2. 感情的な対立が深まりやすい
– 書面で相手の問題点を指摘し合うため、関係がさらに悪化しやすくなります。
– 子どもが親同士の対立を敏感に感じ取り、不安定になることもあります。

3. 「今の生活状況」が重視される
– 審判や訴訟では、「現時点で子どもがどんな環境で暮らしているか」が重く見られます。
– 例えば、別居後に一方が子どもを連れて実家に戻り、そこで安定した生活を続けている場合、その状態が有利に働くことがあります。
– 無理に子どもを連れ去ったり、頻繁に住まいを変えたりすると、逆に不利な事情と見られるおそれがあります。

4. 子どもの気持ちも影響する
– 子どもがある程度の年齢(おおむね小学校高学年以上)の場合、裁判所が子どもの意向を聞くことがあります。
– 一方の親が子どもに相手の悪口を言い続けると、「子どもの意思がゆがめられている」と判断され、マイナスに評価されることもあります。

5. 審判・判決に不服がある場合
– 審判に不服があるときは、一定期間内に「即時抗告」という不服申立てができます。
– 訴訟の判決に不服がある場合は、控訴することができますが、さらに時間と費用がかかります。

このように、調停から裁判に進むと、単に「勝ち負け」だけでなく、子どもや自分の生活全体に影響が出ることを意識しておく必要があります。

親権争いが調停で決着しなかったときは、「どうすれば裁判で勝てるか」だけでなく、「子どもにとって一番よい形は何か」を軸に考えることが大切です。

行動のポイントは次のとおりです。

1. まずは現状を整理する
– 調停でどこまで話が進んだのか、どの点で折り合えなかったのかを書き出す。
– 現在、子どもがどちらと暮らしているか、生活は安定しているかを確認する。

2. 必要な書類・証拠を早めに集める
– 子どもの生活状況がわかるもの(保育園・学校の連絡帳、成績表、通院記録など)。
– 自分がどれだけ子どもの世話をしてきたかがわかるメモや写真、家計の記録など。
– 相手の問題行動を主張する場合は、日付入りのメモや客観的な資料を整理しておく。

3. 裁判所の手続きの流れを確認する
– 家庭裁判所の窓口や公式サイトで、審判・訴訟の申立て方法、必要書類、費用を確認する。
– わからない点は、法テラスや自治体の法律相談、男女共同参画センターなどの無料・低額相談を活用し、手続きの見通しを聞いておく。

4. 子どものケアを最優先にする
– 親同士の争いを子どもに直接見せないようにする。
– 学校や保育園の先生、スクールカウンセラーなどに状況を伝え、子どもの様子を見守ってもらう。

5. 長期戦になることを前提に準備する
– 仕事との両立、実家や友人などのサポート体制、生活費の見通しを立てておく。
– 感情的になりすぎず、記録を残しながら冷静に対応することを心がける。

自分一人で抱え込まず、裁判所の情報提供や公的な相談窓口をうまく利用しながら、「子どもの生活をどう守るか」という視点で、審判・訴訟への準備を進めていきましょう。

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