相談者より
財産分与について教えてください。
夫婦で購入した家に住宅ローンが残っているケースで、投資商品の評価額を確認するために必要なことは?
投資商品の評価額だけでなく、「いつ時点の価格で見るか」と「住宅ローンなど他の財産・負債も合わせて一覧にすること」が必要です。証券会社の残高証明や取引明細を取り寄せ、夫婦で同じ基準日で確認しましょう。
投資商品の評価額は、単に今の金額を見るだけでは不十分です。
財産分与で投資商品の評価額を確認する場合、まず「評価基準日(いつ時点の金額で見るか)」を決めることが大切です。別居日や離婚協議を始めた日などを基準にすることが多く、夫婦で同じ日を前提に話し合います。
そのうえで、以下のような資料をそろえると、評価額を正確に把握しやすくなります。
・証券会社や銀行が発行する「残高証明書」「取引報告書」
・投資信託、株式、債券、外貨建て商品などの保有一覧
・評価基準日時点の基準価額や株価が分かる資料
また、夫婦で購入した家に住宅ローンが残っている場合は、投資商品だけを切り離して考えず、次のように「全体像」を整理することが重要です。
・自宅の現在の時価(不動産会社の査定など)
・住宅ローンの残高(金融機関の残高証明)
・預貯金、保険、退職金見込みなど、他の財産
・カードローンなど、他の借金
こうした情報を一覧にし、「資産」と「負債」を両方見たうえで、投資商品の評価額が全体の中でどの位置づけになるかを確認していきます。
投資商品の評価額は、見方を間違えると損をしたり、後で揉める原因になります。
よくあるトラブルとして、次のようなケースがあります。
・「今の評価額」だけを見てしまい、別居時点と大きく価格が変わっているのに、その差をどう扱うか決めていない
・投資商品だけを細かく計算し、自宅のローン残高や不動産の時価をきちんと確認しておらず、結果としてどちらか一方が大きく損をしてしまう
・片方の名義の証券口座しか見ておらず、もう一方の名義の投資や、企業型・iDeCoなどの年金商品を見落としている
・評価基準日があいまいなまま話し合いを進め、後から「その時はもっと値上がり(値下がり)していた」と言い争いになる
また、住宅ローン付きの自宅がある場合、「家をどちらが住み続けるか」「ローンを誰が払うか」「名義をどうするか」といった問題と、投資商品の分け方がセットで調整されることが多く、片方だけを先に決めてしまうと、全体として不公平になりやすい点にも注意が必要です。
まずは、夫婦それぞれが持っている投資商品・預貯金・保険・年金・不動産・ローンなどを、できるだけ漏れなく書き出し、「評価基準日」を一つ決めて、その日を前提に資料をそろえましょう。投資商品については、証券会社や銀行の残高証明書や取引報告書を取り寄せ、基準日時点の価格が分かるようにしておくと安心です。
自宅については、不動産会社の簡易査定などでおおよその時価を確認し、同じ時点の住宅ローン残高とセットで把握します。そのうえで、「家をどうするか」と「投資商品をどう分けるか」を、全体のバランスを見ながら話し合うことが大切です。
自分たちだけでは整理が難しい場合は、家計や資産の整理に詳しい窓口(自治体の相談窓口、家計相談、法律相談など)を利用し、第三者の意見を聞きながら進めると、感情的な対立を減らしやすくなります。
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