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相続人の一人が認知症の場合、遺産分割協議はどのように進めるべきですか?

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相続人の一人が認知症の場合、遺産分割協議はどのように進めるべきですか?

相談者より

相続について教えてください。
相続人の一人が認知症の場合、遺産分割協議はどのように進めるべきですか?

回答

ズバッと回答

🧑‍💼

認知症の相続人がいる場合、その人の判断能力に応じて「成年後見人などの代理人」を立ててから遺産分割協議を進める必要があります。本人がよく分からないままハンコを押しても、その協議は無効になるおそれがあります。

解説

詳しく解説

🧑‍💼

認知症の相続人がいるときは、まず「判断能力があるかどうか」を確認することが出発点です。

遺産分割協議は、相続人全員が内容を理解し、納得したうえで合意することが前提です。認知症の方が相続人にいる場合、その方が「自分の財産や相続の内容を理解し、判断できるか」が重要になります。

判断能力が十分でないと考えられる場合は、次のような流れで進めるのが一般的です。

1. 医師の診断や日常の様子から判断能力を確認する
– かかりつけ医の診断書や意見をもとに、「どの程度の判断ができるか」を確認します。
– 軽度で、内容を理解し自分の意思を説明できる場合は、本人も交えて慎重に協議を進めることがあります。

2. 判断能力が不十分な場合は「成年後見制度」などを利用する
– 本人が相続内容を理解できない状態でハンコを押しても、後から無効とされる可能性があります。
– このため、家庭裁判所に申し立てて「成年後見人」などを選んでもらい、その人が本人の代わりに遺産分割協議に参加するのが基本です。
– 成年後見制度には、判断能力がほとんどない人向けの「後見」、ある程度ある人向けの「保佐」「補助」などの種類がありますが、いずれも家庭裁判所が選任します。

3. 成年後見人が選ばれたあとの遺産分割協議
– 成年後見人は、本人の利益を最優先に考えて協議に参加します。
– 他の相続人と同様に、遺産の内容や分け方を検討し、合意できれば遺産分割協議書に署名・押印します。
– 成年後見人が、本人にとって明らかに不利な内容で合意することはできません。

4. すでに遺産分割協議をしてしまった場合
– 認知症の相続人が内容を理解しないまま署名・押印していた場合、その協議が無効・取り消しの対象となる可能性があります。
– その場合は、改めて成年後見人を選任し、協議をやり直すことも検討されます。

このように、認知症の相続人がいるときは、本人の判断能力に応じて適切な代理人を立てることが、トラブルを防ぐうえで重要になります。

⚠️ 免責事項:本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律相談・専門的アドバイスを提供するものではありません。具体的なご状況については、必ず専門家にご相談ください。
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注意

ケース別の注意点

🧑‍💼

認知症の相続人がいるのに、そのまま話を進めてしまうと、後から大きなトラブルになることがあります。

よくあるトラブル・注意点として、次のようなものがあります。

1. 本人がよく分からないままハンコを押したケース
– 他の相続人が「形式的に全員のハンコだけそろえたい」と考え、認知症の相続人に詳しい説明をせず署名・押印させてしまうことがあります。
– 後から親族や本人の代理人が気づき、「本人は内容を理解していなかった」と主張されると、遺産分割協議が無効・やり直しになるおそれがあります。

2. 一部の相続人だけが有利になる分け方をしたケース
– 認知症の相続人の取り分を極端に少なくし、他の相続人が多く取得するような内容で協議をまとめてしまうと、「不公平」「本人に不利」と判断される可能性があります。
– 成年後見人がついたあとに内容が問題視され、協議の見直しや紛争に発展することもあります。

3. 成年後見人を選ぶこと自体に家族間で対立が起きるケース
– 「誰が申し立てをするか」「誰が成年後見人にふさわしいか」をめぐって、兄弟姉妹などの間で意見が割れることがあります。
– 利害関係が強い親族が後見人になると、他の相続人から「本当に本人のために動いているのか」と疑われることもあります。

4. 時間と費用を嫌って制度利用を先延ばしにするケース
– 成年後見の申し立てには一定の時間と費用がかかるため、「面倒だから」と後回しにされがちです。
– しかし、その結果として協議が進まず、相続税の申告期限に間に合わない、預貯金が長期間動かせないなど、かえって不利益が大きくなることがあります。

これらを避けるには、「とりあえずハンコをもらう」のではなく、最初にきちんと判断能力と手続きの必要性を確認することが重要です。

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選び方

相談先の選び方

認知症の相続人がいる場合は、「急いでハンコを集める」のではなく、次の順番で落ち着いて対応することが大切です。

1. まずは現状を整理する
– 相続人が誰か、遺産がどのくらいあるかを一覧にします。
– 認知症の相続人について、日常生活の様子や医師の診断内容を家族で共有します。

2. 医療・福祉の専門職にも状況を確認する
– かかりつけ医や、地域包括支援センターなどに相談し、「どの程度の判断ができる状態か」を確認します。
– 必要に応じて診断書を作成してもらい、今後の手続きの参考にします。

3. 成年後見制度などの利用を検討する
– 本人が相続内容を理解しにくい状態であれば、家庭裁判所に成年後見等の申し立てをすることを検討します。
– 申し立ての書類作成や必要書類の集め方は、裁判所の窓口や公式サイトで確認できます。

4. 相続の話し合いは「代理人が決まってから」本格的に進める
– 成年後見人などの代理人が選ばれてから、改めて相続人全員(代理人を含む)で話し合いを行います。
– 誰か一人が極端に得をする内容ではなく、本人を含めた全員にとって納得しやすい分け方を目指します。

5. 不安があれば早めに専門的な相談窓口へ
– 手続きの進め方や書類の作り方に不安がある場合は、自治体の無料相談、法テラス、各種相談窓口などを活用し、一般的なアドバイスを受けると安心です。

認知症の相続人がいる相続は、感情面でも負担が大きくなりがちです。焦って進めるほど後からやり直しやトラブルになりやすいため、「判断能力の確認」と「適切な代理人の選任」を最初のステップとして、時間に余裕を持って進めることを心がけてください。

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