DV・暴力解決の手引き
DVを相談して獲得した慰謝料とは?
DVによる慰謝料は、暴力の内容、継続期間、ケガや後遺症、診断書・写真・録音などの証拠、婚姻期間や子どもへの影響などによって大きく変わります。
ここでは、DVに関する過去の裁判例をもとに、慰謝料額の目安と判断要素を整理します。
今まさに危険を感じている場合
慰謝料や離婚の検討よりも、まず安全確保が最優先です。命や身体に危険がある場合は、110番通報や公的相談窓口への相談を優先してください。
DV慰謝料を考える前に知っておきたいこと
DVを受け続けていると、冷静な判断が難しくなり、離婚や別居を決断できなくなることがあります。
また、暴力や暴言を受けているにもかかわらず、「自分が悪いから仕方ない」と感じてしまう方も少なくありません。
しかし、DV行為は不法行為として慰謝料請求の対象になり得ます。また、法的に離婚が認められる事情のひとつとして問題になります。
慰謝料額だけにこだわるのではなく、安全確保、証拠の保存、別居、離婚、子どもの生活を含めて、状況に合った対策を考えることが大切です。
重要
慰謝料額より先に、安全と証拠を整理する
DV慰謝料では、暴力の程度、継続性、ケガの有無、通院歴、診断書、録音、写真、LINE、警察相談記録などが重要になります。
ただし、証拠を集めようとして危険が増す場合は、無理をせず安全確保を優先してください。
軽度・短期間
50万円前後
DV+モラハラ等
100万円前後
骨折・診断書等
200万円前後
後遺症・長期婚姻等
300万円以上
深刻・継続的被害
500万円以上
⚠️ 免責事項:
本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律相談・専門的アドバイスを提供するものではありません。
具体的なご状況については、必ず専門家にご相談ください。
DV慰謝料・離婚・別居で悩んでいませんか?
「慰謝料を請求できるのか」「証拠が足りるのか」「今すぐ別居したい」など、状況に合わせて整理することが大切です。
CASE慰謝料100万円未満を獲得したケース
50万円通院歴や後遺症がなかったDVケース
- 婚姻期間は5年未満
- DV以外に婚姻費用を分担していなかった
- 妻のDVの主張は認められた
- 通院歴はなく、後遺症などが残っていないケース
60万円家庭内暴力と悪意の遺棄が認められたケース
- 婚姻期間は5〜10年
- 家庭内暴力が複数認められた
- 生活費を渡していないなど、悪意の遺棄も問題になった
CASE慰謝料100〜150万円未満を獲得したケース
100万円DVに加えてモラハラも認められたケース
- 婚姻期間は5年未満
- DVに加え、モラハラの事実もあった
- 妻は500万円の慰謝料を請求した
- 婚姻期間が短かったため、100万円に落ち着いた
- DVとモラハラの複合要素が考慮されたケース
DVの慰謝料は、証拠と被害状況の整理が重要です
暴力の内容、診断書、写真、録音、LINE、日記、警察相談記録などを整理することで、今後の方針を考えやすくなります。
CASE慰謝料150〜300万円未満を獲得したケース
200万円骨折などの診断書があったケース
- 婚姻期間は10〜20年
- 離婚原因は夫からのDV
- 度重なる夫からのDV被害があった
- 肋骨の不全骨折、腰の骨にヒビが入った診断書があった
- 2,500万円の慰謝料請求をした
200万円顔面への暴力で骨折を負ったケース
- 婚姻期間は7年
- 別居期間は2年
- 子どもは1人
- 夫の暴力で左眼窩吹き抜け骨折、鼻骨骨折、上顎骨折の傷害を負った
200万円継続的な暴力が認められたケース
- 婚姻期間は11年
- 別居期間は1年半
- 子どもは1人
- 夫が妻に対して年に1度程度DV行為をしていた
- 平手や手拳で殴った
- 髪を掴んで引っ張った
- 足で蹴られた
CASE慰謝料300〜500万円未満を獲得したケース
300万円後遺症が残り通院費用も認められたケース
- 婚姻期間は10〜20年
- 夫からのDVが原因で後遺症が残った
- 度重なるDVが原因で後遺障害併合8級と診断された
- 慰謝料300万円のほか、通院費用の支払いも命じられた
300万円首を絞め、離婚届を書くよう脅迫したケース
- 婚姻期間は30年以上
- 夫が妻の首を絞めた
- 離婚届を書くよう脅迫した
300万円不貞行為と粗暴な行為が認定されたケース
- 夫が不貞行為をした
- 長年の婚姻生活の後、夫が離婚を迫った
- さらに粗暴な行為をした
- 妻が夫に対して慰謝料500万円を請求した
- 裁判所は婚姻関係破綻の原因が元夫の不貞行為と粗暴な行為にあったと認定した
300万円顔面を殴る、足を蹴るなどのDVケース
- 婚姻期間は17年
- 別居期間は3年
- 子どもは2人
- 夫が妻に対し、いきなり手近な物を投げつけた
- 夫が妻の顔面を数回殴った
- 夫が妻の足を蹴りつけた
350万円日常的な暴力で骨折・ヘルニアを発症したケース
- 婚姻期間は29年
- 別居期間は5年
- 子どもは3人
- 夫から日常的に暴力があった
- 妻は右鎖骨を骨折し、腰椎椎間板ヘルニアを発症した
高額な慰謝料が認められるケースでは、被害の深刻さと継続性が重視されます
骨折、後遺症、PTSD、子どもへの影響、長期間の暴力、脅迫などがある場合は、早めに専門家へ相談し、証拠と経緯を整理しましょう。
CASE慰謝料500万円以上を獲得したケース
500万円深刻で継続的な暴力・暴言が認められたケース
- 婚姻期間は5年
- 別居期間は1年
- 子どもは1人
- 夫が妻を罵倒した
- 髪を引っ張った、頭を殴った、顔を平手打ちした
- 首を絞めつけた
- 腕、背中、すね、ももを殴った
- 包丁を突き付けた
- 深刻で継続的な暴力や暴言として認められた
800万円DVによりPTSDを発症したケース
- 性行為を拒否したことから夫のDVが始まった
- 夫からのDVが原因で妻はPTSDを発症した
- 夫が妻の髪を掴んだ
- 顔面を殴るなどして、外傷と精神的苦痛を与えた
- 子どもに対するDVも発生した
- 妻は子どもを連れて別居した
- 別居後に妻はPTSDを発症し、医師が夫からのDVが原因だと認めた
DV慰謝料で重視されやすいポイント
DV慰謝料は、単に「暴力があった」という事実だけでなく、被害の程度や証拠、婚姻期間、子どもへの影響などを総合的に見て判断されます。
チェック
相談前に整理しておきたいこと
いつ、どこで、どのような暴力・暴言があったのか。診断書、写真、録音、LINE、日記、警察への相談履歴があるか。
別居済みか、子どもがいるか、離婚や慰謝料請求を希望するかを整理しておくと、相談が進めやすくなります。
DV、DV慰謝料請求、離婚でお困りの方へ
DVを受けていると感じたら、慰謝料額だけで判断せず、まず安全確保と証拠の整理を進めることが大切です。
具体的にどう進めればよいか分からない場合は、早めに専門家へ無料相談してみてください。