この記事を読んで分かること
2020年、新型コロナウイルスの感染拡大に起因して、生活不安やストレスから、DV(ドメスティックバイオレンス)の増加が深刻化しています。
この記事では、DV(ドメスティックバイオレンス)の被害者が、その暴力環境から決別するための3つのことを記事にしています。
まずこの記事をお読みになったあなたにお願いがあります。
DVは被害者が経済面、子供環境、精神面の不安等から泣き寝入りしているケースが非常に多いのです。
あなたにはまずこの記事を読む前に「DV被害から決別する!」という決意をしてもらえればと思います。
また経済面などの手助けとなる情報もありますので、途中であきらめずに最後まで一読してみてください。
DVの加害者である夫・妻と会話で治れば良いのですが、会話が更なるDVにつながるケースもある為、ここでは別居、離婚する場合に有利になる証拠獲得についてまとめています。
まずは何よりあなたや子供の安全を第一に考えてください。
証拠を集めることは、その後の生活に有利になりますが、危険を感じた場合は何より逃げる等、身の安全を優先させてください。
また、DV被害の特徴として体への暴力だけでなく、あなたや子供の心へのダメージにもつながります。
心へのダメージが蓄積すると、冷静な判断・思考が出来なくなってしまいますので心の安全にも注意してください。
DVの証拠を集める目的は、その後の別居・離婚する際にあなたの生活を有利にする為です。
ですので、証拠を集めるのと同時に別居・離婚の準備もするめることになります。
しかし相手にその事を察知されてしまうと、妨害されたり、更なるDVの危険があります。
動きを察知されるケースとして以下が考えられますので注意してください。
まずは信頼のできる自分の親族がいる場合には相談し、支援体制を整えておきましょう。
DV被害の大きさにもよりますが、別居した後に相手に別居先を突き止められてしまう恐れや、「突き止められるのではないか?」という不安の中で生活することになります。
さらに子供がいる場合には、子供も同様な不安を抱えることも考えられます。
このような生活の中では信頼でき支援してくれる親族がいることは安心感が得られ、非常に大きな心のよりどころになります。
また友人からの支援もあると助かることも増えますが、一方で、相手に別居先を知られる危険も増します。
まずは親身に相談に乗ってくれそうな両親やその他の親族等に絞って支援を相談してみるのが良いでしょう。
DVの被害はいつ大きくなるか分かりませんので、DVからの避難するタイミングも分かりません。
1度避難(別居等)してしまうと証拠の確保が出来なくなってしまいます。
ですので小さなことでも、気になりはじめた時から証拠を集めておくようにしましょう。
※1:詳しくは、「離婚する方法は2つだけって知ってますか?」をご参照ください。
※1.怪我をした場合は医師からの診断書
暴力の程度を証明できる第三者からの客観的証拠になります。
また暴力の程度などは後々争点となる場合が多いので打撲、捻挫などなんでも診断書をもらっておきましょう。
慰謝料請求をする場合は診断書が有るか無いかで金額が変わる場合もあります。
※7.警察等への相談録(相談カード)
警察へ相談している場合は、その時の相談の状況(相談日時、氏名、関係者名、相談内容、措置の内容など)が記載された相談カードも証拠となります。
相談カードは警察で保管していますので、コピーをとらせてもらいましょう。
※8.日記をつけ具体的に記録する
「夫婦間のモラハラを受けたらする3つの対策と8つの準備とは?」記事にも、日記をつけておく事をおすすめしています。
「日記は嘘も書けるので証拠にならないのでは?」と思われますが、毎日日記をつけて文章にしておくことで、証拠として考慮してもらえます。
<日記に記載しておくべき事項>
あなた(子供)の身の安全を守るためにも、まずは別居することをおすすめします。
別居するにはこちらの記事を参考にしっかりと準備しておきましょう。
別居する時にまず考えるのが「自分の収入だけで生活していけるのか?」だと思います。
そうお考えの方には是非こちらの記事を参考にしてもらえればと思います。
まず別居している夫婦だとしても、夫婦はお互いに生活を助け合わなければいけない義務が法律上で定められています。
なので別居していたとしても、家族の生活費(食費や光熱費)など婚姻生活を維持する為に必要な一切の費用=婚姻費用の分担をしなければいけません。
また仮に婚姻費用をもらえない場合は、婚姻費用の分担請求という手段で支払ってもらうことが可能です。
婚姻費用の分担請求についての詳細はこちらの記事をご参照ください。
あなたのDV被害の程度によって、次に紹介する4つの方法を活用しましょう。
あなた(子供)が事件や事故に巻き込まれていない旨を置き手紙で伝えておきましょう。
また、執拗に居場所を探されないようにする為でもあります。
なぜLINEやメールではなく手紙かというと、LINEやメールで連絡してしまうと、相手に対して今後もLINEやメールで連絡出来ると思わせてしまうからです。
相手から何度もLINE連絡がくるのは、あなたの精神衛生上良いことではないはずです。
既に警察に相談をしている場合は、別居する前に警察の方にもその旨を伝えておいてください。
あなたが突如家を出た場合、DV相手はあなたの捜索願いを警察に出す可能性が高いためです。
捜索拒否願いを提出しておくと、警察が捜索願いを受理することはありません。
また、警察の方からDV相手へ「あなたの無事」と「探さないように」と伝えてもらえます。
警察からそのように伝えてもらうことでDV相手へのプレッシャーにもなりえます。
「保護命令」という言葉は初めてかもしれませんが、「接近禁止命令」は聞き覚えが有るかと思います。
この「接近禁止命令」も「保護命令」のひとつです。
「保護命令」についての詳細はこちら↓の記事をご参照ください。
今後の行政サービスや、離婚手続きのためにも住民票を移動しておいた方が何かと便利です。
ただし、DV相手にあなたの居住先を知られてしまう可能性にもなりえます。
そこで、引越し先の役所でDV被害の申請をしておいてください。
相手にあなたの居住先を知られることはありません。
※1:「慰謝料・婚姻費用・養育費請求の根拠」についてはこちら↓の記事をご参照ください。
DVに耐えかねていよいよ別居先を決める時に、あなた自身の経済力が大きく影響します。
「婚姻費用(生活費)を請求する」で書いた通り、婚姻費用は請求するべきですが、安定した生活費の確保は保証されていません。
しっかりあなたの経済力に合わせて別居先を選択しましょう。
現実的に考えた時にあなたの収入が生活費用に十分でない場合は実家に避難する事をおすすめします。
また子供がいる場合は面倒をみてくれることにも期待出来ます。
ただしDV相手が実家に乗り込んで来る可能性が有る場合は被害拡大につながる可能性が有るので避けた方が良いでしょう。
もし乗り込んで来る可能性があっても現実的に実家で暮らすしかない場合は、「DV相手から探されないための4つの方法」で説明した保護命令(接近禁止命令)を出してもらいましょう。
「シェルター」とは、暴力を受けた被害者が緊急一時的に避難できる施設のことです。「DVシェルター」と言ったりもします。
シェルターは行政や民間団体が運営しており、全国各地に準備されています。
令和元年11月1日現在で、各都道府県・政令指定都市が把握している民間シェルターを運営している団体数は全国で122あります。
シェルターは被害者の安全の確保のため、所在地が非公開になっています。
あなた自身に生活のための収入がある場合は賃貸マンションへの別居も選択肢になります。
あなただけの収入で困難な場合は、実家からの支援を相談してみたり、婚姻費用請求して支払ってもらう等も検討しましょう。
実家の近くの賃貸マンションに住める場合は実家の助けにも期待出来ます。
まずは別居することをおすすめしましたが、離婚するあたっては相手と極力会わずに進める事をおすすめします。
DVが原因で離婚する場合は、
など非常に重要ではあるものの、専門的な事を決めていかなければなりません。
弁護士はじめ専門家に相談する事をおすすめします。
DVは不法行為で離婚事由のひとつです。
DVの慰謝料の相場はおおよそ50万〜300万円といわれています。
ただしDVの程度や期間、相手の収入などによって変わります。
高額な慰謝料を請求するためにはDVの証拠がカギになりますのでしっかり確保しておきましょう。
こちらの記事↓で過去の判例をまとめていますので、DV内容と慰謝料を参考にしてみてください。
DV、DV慰謝料請求、離婚などについてご不明点、具体的にすすめたいけど分からない方は、お気軽に専門家へ無料相談をしてみてください。