説明不足や治療ミスが不安なときの対処法｜医療トラブルの問題解決の5ステップ

「医療トラブル」問題解決の手引き

「医療トラブル」悩み解決の5ステップ

• ステップ1.まずは現在の症状と経過、医療トラブルだと感じた理由を書き出す
• ステップ2.診療明細書や検査結果など、医療トラブルの判断材料になる資料を集める
• ステップ3.主治医や医療機関に、疑問点や不安を冷静に確認する
• ステップ4.必要に応じて別の医療機関でセカンドオピニオンを受ける
• ステップ5.医療トラブルに詳しい相談窓口や専門家に早めに相談する

ステップ1.まずは現在の症状と経過、医療トラブルだと感じた理由を書き出す

医療トラブルかもしれないと感じたときは、いつからどのような症状が出ているのか、どのような治療や手術を受けたのかを、時系列でメモにまとめてみましょう。医師からどのような説明を受けたのか、同意書にサインしたときの内容や、疑問に思った点も思い出せる範囲で書き出しておくと、後で医療トラブルの有無を検討しやすくなります。感情的な言葉よりも、「〇月〇日にこの薬を処方された」「その後〇日間は痛みが続いた」など、客観的な事実を中心に整理することが大切です。まずは一人で抱え込まず、紙やスマートフォンのメモ機能などを使って、頭の中の不安を外に出すイメージでまとめてみてください。

ステップ2.診療明細書や検査結果など、医療トラブルの判断材料になる資料を集める

通院や入院の際にもらった診療明細書、処方箋、検査結果の用紙、入院の案内や手術の説明書など、医療トラブルの確認に役立ちそうな書類を一か所にまとめておきましょう。領収書やお薬手帳も、どのような治療や投薬が行われたかを知る手がかりになります。もし紛失しているものがあれば、医療機関に問い合わせて、診療情報の開示やコピーの発行が可能かどうか確認する方法もあります。資料を集めておくことで、後から医療トラブルの相談をするときにも、専門家が状況を把握しやすくなりますので、焦らず少しずつそろえていきましょう。

ステップ3.主治医や医療機関に、疑問点や不安を冷静に確認する

治療の結果や副作用について不安がある場合は、「なぜこの治療になったのか」「他の選択肢はなかったのか」など、気になっている点をメモにしてから受診し、落ち着いて質問してみましょう。医師の説明を聞くことで、医療トラブルだと思っていたことが、医学的には想定されるリスクだったと分かる場合もあります。一方で、説明があいまいなままだったり、対応に納得できない場合は、その状況も含めて医療トラブルの可能性を検討する材料になります。感情的な言い方を避け、「確認したいことがあります」「よく理解したいので教えてください」といった伝え方を意識すると、話し合いがスムーズになりやすいです。

ステップ4.必要に応じて別の医療機関でセカンドオピニオンを受ける

セカンドオピニオンとは、現在の治療内容や診断について、別の医療機関の医師から意見をもらうことをいいます。医療トラブルかどうか迷っているとき、第三者の医師に経過や検査結果を見てもらうことで、治療が一般的な水準と比べてどうだったのかを検討しやすくなります。セカンドオピニオンを受ける際には、紹介状や検査データが必要になることが多いため、事前に現在の医療機関に相談し、手続きの流れを確認しておきましょう。別の意見を聞くことは、医師を疑う行為ではなく、自分の体と医療トラブルへの不安に向き合うための一つの手段と考えてよいでしょう。

ステップ5.医療トラブルに詳しい相談窓口や専門家に早めに相談する

医療トラブルは、医学的な判断と法律的な判断が絡み合うため、ご自身だけで「これは明らかな医療ミスだ」と決めつけるのは難しい場合が多いです。各地域には、医療安全支援センターや消費生活センターなど、医療トラブルに関する相談を受け付けている公的な窓口がありますので、まずはこうした機関に連絡し、今後の進め方についてアドバイスを受ける方法があります。損害賠償請求や示談交渉などを検討する段階になった場合は、医療トラブルを取り扱った経験のある法律の専門家に相談することも選択肢になります。早めに第三者の意見を聞くことで、感情だけに流されず、自分にとって納得しやすい対応策を選びやすくなります。

まとめ

• 医療トラブルかもしれないと感じたときは、まず症状や経過、疑問に思った点を整理し、診療明細書や検査結果などの資料を集めることから始めると、状況を客観的に見やすくなります。そのうえで、主治医に冷静に質問し、必要に応じてセカンドオピニオンを受けることで、医学的な説明と自分の不安とのギャップを少しずつ埋めていくことができます。それでも納得できない場合や、自分だけでは判断が難しいと感じる場合には、医療トラブルに対応している公的な相談窓口や法律の専門家に早めに相談することが望ましいです。一人で抱え込まず、信頼できる第三者の力を借りながら、少しずつでも納得できる方向を一緒に探していきましょう。

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