医療トラブルについて教えてください。
手術前の説明が不十分だった場合の責任は?
手術前の説明が不十分だった場合、医師や病院が「説明義務違反」として責任を負う可能性があります。結果が同じでも、「きちんと説明して同意を得たか」が大きなポイントになります。
医療では、治療内容を理解したうえで患者が選ぶ権利が重視されています。
手術など体への負担や危険が大きい医療行為では、医師には「インフォームド・コンセント(十分な説明と同意)」の義務があります。具体的には、①病名・症状、②手術の目的と内容、③予想される効果、④主なリスクや合併症、⑤他の治療法の有無、⑥手術をしなかった場合の見通し、などを分かりやすく説明し、患者が質問できる時間・雰囲気を作ることが求められます。
説明が不十分なまま手術を行い、患者が「そんな危険があると知っていたら受けなかった」「別の治療法を選んだはず」と言える状況であれば、たとえ医療行為そのものにミス(技術的な過失)がなくても、「説明義務違反」として医師や病院に損害賠償責任が認められることがあります。
一方で、すべてのリスクを細かく説明しなかったからといって、必ず責任が認められるわけではありません。一般的に重要とされるリスクかどうか、その患者にとって特に重要な情報だったかどうか、患者の状態や緊急性、当時の医療水準なども考慮されます。また、緊急手術で説明する時間がほとんどなかった場合などは、説明義務が一部緩和されることもあります。
「説明がなかった」と感じても、証拠や状況によって判断が分かれます。
よくあるトラブルとしては、
・「合併症の説明を受けていない」と患者側は主張する一方で、病院側は「説明した」と言い、説明書や同意書にサインがあるため、裁判で争いになるケース
・説明書にはリスクが書かれているが、医師から口頭で詳しい説明がなく、患者は内容を十分理解していなかったケース
・高齢の患者本人は内容を理解しておらず、家族だけに説明して同意を得たが、後で「本人にはきちんと説明されていない」と問題になるケース
・「めったに起こらない」と言われた合併症が実際に起き、「そんなに危険なら受けなかった」と争いになるケース
などがあります。
また、説明義務違反が認められるかどうかは、
・説明内容がどの程度具体的だったか
・患者がどこまで理解していたか
・説明のタイミング(手術直前で考える時間がなかった等)
・同意書や説明文書の有無・内容
・カルテや看護記録に説明の記載があるか
など、細かい事情を総合的に見て判断されます。
そのため、患者側が「説明が不十分だった」と感じても、後からそれを証明するのは簡単ではありません。逆に、病院側も「同意書にサインがあるから大丈夫」とは限らず、実際にどのような説明をしたかが問われます。
手術前の説明に不安がある、または「こんな話は聞いていない」と感じた場合は、まずは当時の状況をできるだけ正確に整理することが大切です。いつ、誰から、どんな説明を受けたのか、家族が同席していたか、渡された資料や同意書は残っているか、メモに書き出しておきましょう。
そのうえで、
・まずは病院の相談窓口や担当医に、疑問点や不満点を冷静に伝え、説明を求める
・説明内容や対応について、家族など第三者にも同席してもらい、記録を残す
・カルテ開示や説明書類のコピーを求め、どのような記録が残っているか確認する
といったステップを踏むと、事実関係が整理しやすくなります。
話し合いで解決が難しい場合や、賠償請求を検討したい場合は、医療事故や医療トラブルに詳しい相談窓口(自治体の相談窓口、医療安全支援センター、消費生活センターなど)に相談し、今後どう動くべきかアドバイスを受けるとよいでしょう。感情的になりすぎず、記録と事実を集めながら進めることが、納得できる解決につながりやすくなります。
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