相談者より
DVについて教えてください。
暴力後に相手が謝罪して戻ってくると感じたら、弁護士に相談する際に確認すべきことは?
暴力の事実・今後の危険性・別れたいかどうかなど、自分の希望を整理したうえで「どこまで法的に守ってもらえるか」「どんな手続きが必要か」を弁護士に確認しましょう。謝罪していても、再発防止と安全確保を最優先に相談することが大切です。
まずは「今後どうしたいか」と「どんな危険があるか」をはっきりさせることがポイントです。
DVのあとに相手が謝罪して戻ってくるケースでは、「もう一度信じていいのか」「別れた方がいいのか」で迷いやすくなります。弁護士に相談する前に、次の点をメモなどに整理しておくと、必要な法的手段を具体的に教えてもらいやすくなります。
1. 暴力の内容と回数
・いつ、どこで、どんな暴力があったか(殴る・蹴る・物を投げる・怒鳴る・生活費を渡さないなど)
・ケガの有無、診断書の有無、写真・録音・LINEなどの証拠があるか
・過去にも同じようなことがあったか、どのくらいの頻度か
2. 現在の危険度
・今も一緒に住んでいるか、別居しているか
・相手が家や職場に押しかけてくる可能性があるか
・「殺す」「二度と会わせない」などの脅しがあったか
・子どもがいる場合、子どもへの暴言・暴力があるか
3. あなたの希望(ゴール)
・別れたいのか、距離を置きたいのか、やり直したいのか
・離婚や別居を考えているかどうか
・子どもの親権や養育費、生活費をどうしたいか
・接近禁止や連絡禁止などの保護命令を求めたいか
4. 弁護士に具体的に聞くべきこと
・今の状況で、どんな法的な保護が受けられるか
(保護命令、接近禁止、住居からの退去命令、刑事告訴など)
・離婚や別居を選んだ場合の流れと期間、必要な書類
・親権・養育費・慰謝料・財産分与など、お金や子どものこと
・警察や配偶者暴力相談支援センターとの連携の仕方
・今すぐ安全を確保するために、今日からできる行動
5. 証拠や記録について
・今ある証拠(診断書、写真、録音、メッセージなど)で足りるか
・これからどんな証拠を集めておくべきか
・日記のように暴力や暴言の日時・内容を記録しておく方法
こうした点を整理して弁護士に伝えることで、「謝っているから大丈夫」と表面だけを見るのではなく、再発の危険やあなたの安全を踏まえた現実的なアドバイスを受けやすくなります。
謝罪や反省の言葉だけを信じてしまうと、危険を見落としてしまうことがあります。
DVでは「暴力 → 謝罪・反省 → 一時的に優しくなる → 再び暴力」という“くり返しのパターン”がよく見られます。相手が泣いて謝ったり、「二度としない」「カウンセリングに行く」と約束したりしても、時間がたつと元に戻ってしまうケースは少なくありません。
よくある注意点としては、次のようなものがあります。
・「今回は本気で反省している」と思って戻したら、前より暴力がひどくなった
・別れ話をした途端に暴力や脅しが強くなった
・「子どもに会えなくなるぞ」「お前も悪い」と責められ、離れられなくなった
・謝罪のメッセージを消してしまい、後から証拠が足りなくなった
・相手が「弁護士なんて大げさだ」「家族の問題を外に出すな」と相談を妨害してくる
また、弁護士に相談するときにも、次の点に注意が必要です。
・「相手は良いところもある」「私も悪い」と自分を責めすぎて、事実を軽く話してしまう
・怖くて具体的な暴力の内容を言えず、危険度が正しく伝わらない
・子どもの前での暴力や、精神的な支配(お金を管理される、行動を監視されるなど)をDVと認識していない
これらは、あなたが悪いわけではなく、DVの被害にあった人が陥りやすい状態です。だからこそ、弁護士には「きれいにまとめよう」とせず、メモを見ながらでも構わないので、できるだけ具体的に話すことが大切です。
行動するときの基本は「安全第一」です。相手が謝って戻ってきそうなときほど、感情に流されず、冷静に準備を進めましょう。
1. 相談前にやっておきたいこと
・暴力や脅しの内容、日時をメモにまとめる
・ケガの写真、診断書、暴言の録音、メッセージのスクリーンショットなどを安全な場所に保管する
・相手に知られない連絡先(メールアドレス、電話番号)を一つ確保する
2. 弁護士に相談するときのポイント
・「別れたいか」「距離を置きたいか」「やり直したいか」など、自分の希望を正直に伝える
・「今一番怖いこと」「起きてほしくないこと」(殺される、子どもを連れて行かれる、職場に来られるなど)を具体的に伝える
・「どこまで法的に守ってもらえるか」「今すぐできる安全確保の方法」を中心に質問する
3. 他の相談窓口も併せて利用する
・配偶者暴力相談支援センター、女性相談窓口、市区町村の相談窓口、警察の相談窓口など、複数の機関に相談しておくと安心です。
・緊急時に避難できる場所(実家、友人宅、一時保護施設など)をあらかじめ考えておくと、いざというときに動きやすくなります。
一人で「信じるか、別れるか」を決める必要はありません。迷っている段階でも、「今の状況でどんな選択肢があるか」「どんな準備をしておけばいいか」を相談しておくことで、いざというときに自分と子どもを守りやすくなります。謝罪の言葉よりも、あなたと子どもの安全と心の安定を最優先に考えて、外部の専門窓口や法律の専門家を積極的に頼ってください。
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