DVを受けているかもしれないと感じたら、まず何をすればいいですか？

DV被害者が安全に別居するために必要な準備は？

ズバッと回答

詳しく解説

DV（ドメスティックバイオレンス）は、殴る・蹴るなどの暴力だけでなく、怒鳴る、無視する、お金を渡さない、行動を細かく監視する、性行為を強要するなど、さまざまな形があります。「自分が悪いから」と思い込まされていても、それは相手の支配の一部であることが多く、あなたのせいではありません。

まずは、次の3つを意識してください。
1. 身の安全の確保
・今すぐ危険がある、または命の危険を感じる場合は、110番通報や近所・コンビニなど人のいる場所に避難します。
・可能なら、身分証・保険証・通帳やキャッシュカード・スマホの充電器・最低限の衣類などをまとめた「緊急持ち出し」を用意しておきます。

2. 状況を言葉にして相談する
・市区町村の相談窓口、配偶者暴力相談支援センター、警察の相談窓口など、DVの相談を受け付けている公的機関があります。
・「いつ・どこで・どんなことをされたか」「どのくらい怖いと感じているか」を、思い出せる範囲でメモしておくと、相談がスムーズです。

3. 証拠を残しておく
・けがの写真、暴言の録音、壊された物の写真、病院の診断書、LINEやメールのやりとりなどは、後で保護命令や離婚、慰謝料などを考えるときに役立つことがあります。
・相手に見つからないよう、クラウドや信頼できる人に預けるなど、保管方法にも注意しましょう。

DVは、結婚している・していない、男女どちらかに限らず、恋人同士や事実婚などの関係でも起こります。「これくらい普通」「みんな我慢している」と思い込まず、少しでもおかしいと感じたら、早めに外部に相談することが、長期的に自分を守ることにつながります。

ケース別の注意点

よくあるトラブルや注意点として、次のようなものがあります。

1. 相手に相談や準備がバレてしまう
・相談窓口の電話履歴やメール、検索履歴を相手に見られて、暴力が悪化するケースがあります。
・スマホのロック設定、通話履歴の削除、シークレットモードでの検索など、できる範囲で自衛しましょう。

2. 「一度だけだから」と軽く考えてしまう
・DVは「暴力→謝罪と優しさ→また暴力」というサイクルを繰り返し、だんだんエスカレートすることが多いと言われています。
・一度でも「怖い」「命の危険を感じた」と思ったら、早めに外部に相談した方が安全です。

3. 子どもへの影響を軽く見てしまう
・子どもが直接暴力を受けていなくても、暴力や怒鳴り声を見聞きしているだけで、心に大きな傷を負うことがあります。
・「子どものために我慢する」つもりが、かえって子どもを苦しめてしまう場合もあるため、専門機関に状況を伝えて一緒に考えてもらうことが大切です。

4. 経済的な不安で動けなくなる
・「お金がないから家を出られない」「仕事をしていないから生活できない」と感じて、危険な環境にとどまってしまうことがあります。
・自治体の一時保護施設やシェルター、生活費の相談窓口など、経済面も含めて支援してくれる制度があるため、まずは情報を集めましょう。

5. 周囲に信じてもらえない・理解されない
・加害者が外では「良い人」に見える場合、「あの人がそんなことするはずない」と言われてしまうことがあります。
・そのようなときは、無理にその人にわかってもらおうとせず、専門の相談窓口など、DVの知識があるところに話を聞いてもらう方が安心です。

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