親権について教えてください。
親権を放棄する場合、法的手続きやリスクは?
日本では「親権を一方的に放棄する」という制度はなく、家庭裁判所での親権者変更や親権喪失・停止の手続きが必要になります。安易に決めると、子どもの生活や将来の養育費などに大きな影響が出るリスクがあります。
親権は親の権利であると同時に「子どもを守る義務」でもあり、簡単には手放せません。
日本の法律では、親が「親権をやめます」と一方的に宣言しても、法的な効力はありません。親権を変えたり失ったりするには、必ず家庭裁判所の関与が必要です。
主なパターンは次のとおりです。
1. 離婚時・離婚後に親権者を変更する場合
– 離婚時は、父母のどちらか一方を親権者として決めます。
– 離婚後に事情が変わり、親権者を変えたい場合は、家庭裁判所に「親権者変更」の申立てをします。
– 裁判所は「どちらの親のもとで暮らすのが子どもの利益になるか」を基準に判断し、「親が放棄したいかどうか」だけでは決まりません。
2. 虐待や放置などがある場合(親権喪失・停止)
– 子どもへの虐待やひどい育児放棄などがあると、家庭裁判所が「親権喪失」や「親権停止」を決めることがあります。
– これは親の希望というより、「子どもを守るための強い措置」で、親の権限を一部または全部取り上げるものです。
3. 養子縁組で他の人が親になる場合
– 再婚相手や祖父母などが養子縁組をして「法律上の親」になると、原則として実の親の親権はなくなります。
– ただし、これも家庭裁判所の許可が必要なケースが多く、「放棄したいからすぐに養子に出せる」という単純な話ではありません。
また、親権を持たなくなっても、原則として「養育費の義務」は残ります。親権を手放したからといって、子どもの生活費や教育費を一切払わなくてよくなるわけではありません。
まとめると、
– 親の一方的な「放棄宣言」では親権はなくならない
– 親権を変える・失うには家庭裁判所の手続きが必要
– 判断の基準は「親の希望」ではなく「子どもの利益」
– 親権がなくなっても養育費の義務は原則として残る
という点を押さえておくことが大切です。
親権を安易に手放そうとすると、思わぬ不利益やトラブルにつながることがあります。
よくある注意点やトラブルの例として、次のようなものがあります。
1. 「親権放棄=一切関わらなくてよい」と誤解してしまう
– 親権を持たなくても、養育費の支払い義務は原則として残ります。
– 将来、子どもの進学や病気などで説明や同意が必要になる場面もあり、「完全に関係が切れる」とは限りません。
2. 口約束だけで「親権放棄」をしてしまう
– 離婚協議書やLINEなどで「親権を放棄する」と書いても、家庭裁判所の手続きがなければ法的な効力は限定的です。
– 後から「そんな約束は無効だ」と争いになることもあります。
3. 相手から「親権を放棄しろ」と強く迫られるケース
– DVやモラハラの一環として、「親権はいらないと言え」「養育費もいらないと言え」と迫られることがあります。
– 強い圧力のもとでサインした書面は、後で無効や見直しを主張できる可能性があります。
4. 子どもの生活環境が不安定になるおそれ
– 親権者を変えると、子どもの住まいや学校、生活リズムが大きく変わることがあります。
– 親の事情だけで急に環境を変えると、子どもの心身に負担がかかることも多いです。
5. 将来の相続や手続きで問題が出ることも
– 親権を持たなくても、親子関係自体は続くため、相続や戸籍上の親子関係は残ります。
– 「親権を放棄したから親子関係も消える」と誤解していると、後で相続や手続きで混乱することがあります。
親権を手放したいと感じる背景には、経済的な不安、別れた相手との対立、精神的な疲れなど、さまざまな事情があることが多いです。ただ、「親権放棄」という言葉だけで決めてしまうと、後から取り返しがつかないこともあります。
行動のポイントとしては、
– まず「親権をどうするか」と「養育費や面会交流をどうするか」を分けて考える
– 自分の負担を減らす方法(養育費の取り決め方、面会の頻度や方法の調整など)を整理する
– 子どもの年齢や性格、生活環境を踏まえ、「どこで暮らすのが一番安心か」を冷静に考える
– 書面にサインする前に、一度立ち止まって内容と将来への影響を確認する
ことが大切です。
具体的な手続きや見通しは、家庭裁判所の窓口や、公的な法律相談窓口、自治体の相談窓口などで個別に確認できます。感情的になっているときほど、一人で抱え込まず、第三者に話を聞いてもらいながら整理することをおすすめします。
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