離婚後の子どもの親権をどうするか迷ったときの考え方｜親権の問題解決の5ステップ

「親権」問題解決の手引き

「親権」悩み解決の5ステップ

• ステップ1.今の生活状況と子どもの様子を具体的に整理する
• ステップ2.親権の基本的な仕組みと考え方を理解する
• ステップ3.自分の希望と「子どもの最善の利益」を分けて考える
• ステップ4.相手との話し合いの進め方と記録の残し方を工夫する
• ステップ5.一人で抱え込まず、早めに専門家や相談窓口に相談する

ステップ1.今の生活状況と子どもの様子を具体的に整理する

親権の話し合いでは、「これまでどちらが主に子どもの世話をしてきたか」「今後どのような生活環境を用意できるか」が重視されます。まずは、子どもの年齢、健康状態、学校や保育園の状況、現在の同居状況などを紙に書き出してみましょう。あわせて、仕事の勤務時間や収入、実家などからのサポート体制など、親権を持った場合の生活イメージも整理しておくと役に立ちます。感情的になりやすい親権の問題こそ、事実を丁寧に整理することが第一歩になります。

ステップ2.親権の基本的な仕組みと考え方を理解する

日本では離婚後の親権は、原則としてどちらか一方の親が持つ「単独親権」となります。そのため、親権をどちらが持つかだけでなく、親権を持たない側がどのように子どもと関わるか（面会交流など）もセットで考えることが重要です。一般的には、これまでの養育状況や子どもの生活の安定、子どもの意思などが親権の判断材料になります。インターネットの情報だけで判断せず、親権の基本的なルールを公的機関の情報などで確認しておくと、誤解や不安を減らすことにつながります。

ステップ3.自分の希望と「子どもの最善の利益」を分けて考える

親権の問題では、「自分が手放したくない」という気持ちと、「子どもにとってどんな環境が一番安心か」という視点が混ざりやすくなります。いったん落ち着いて、「子どもが今の生活から大きく変わることの負担」「学校や友人関係への影響」「どちらの親といるときに子どもが安定しているか」などを考えてみましょう。そのうえで、自分が親権を持ちたい理由を、感情だけでなく具体的な根拠として言葉にしてみると、相手との話し合いや専門家への相談の際にも伝えやすくなります。親権は親同士の争いではなく、子どもの生活をどう守るかを考えるためのものだと意識しておくことが大切です。

ステップ4.相手との話し合いの進め方と記録の残し方を工夫する

親権について相手と話し合うときは、いきなり感情をぶつけるのではなく、「子どもの生活をどう守るか」という共通の目的を確認してから始めることが望ましいです。口頭だけでなく、話し合いの内容をメモやメールで残しておくと、後から「言った・言わない」のトラブルを減らせます。話し合いがこじれそうなときは、第三者を交えて冷静に進める方法も考えられます。親権の問題は長期戦になりやすいため、無理をせず、必要に応じて一度時間をおいてから話し合いを再開することも選択肢です。

ステップ5.一人で抱え込まず、早めに専門家や相談窓口に相談する

親権をめぐる問題は、法律の知識だけでなく、今後の生活設計や子どもの心のケアなど、さまざまな要素が絡み合います。一人で判断しようとすると不安が大きくなり、感情的な決断をしてしまうおそれもあります。法律の専門家や、自治体の相談窓口、子育て支援の機関などに相談することで、自分では気づかなかった選択肢や、親権に関する現実的な見通しを聞くことができます。早めに相談して情報を集めることで、親権について落ち着いて考える余裕が生まれやすくなります。

まとめ

• 親権の問題は、離婚を考える方にとって最も大きな不安の一つです。まずは現在の生活状況と子どもの様子を整理し、親権の基本的な仕組みを理解したうえで、自分の希望と子どもの最善の利益を分けて考えることが大切です。そのうえで、相手との話し合いを冷静に進め、記録を残しながら、行き詰まりを感じたら早めに専門家や公的な相談窓口に相談することが望ましいです。一人で抱え込まず、周囲のサポートを得ながら親権の問題に向き合うことで、子どもにとっても、あなた自身にとっても納得しやすい解決策を見つけやすくなります。

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