子どもがいじめにあったとき、保護者として知るべき対応の基本｜いじめ

保護者として知るべき対応の基本

この記事でわかること

• なぜこの知識が必要なのか？
• 用語の説明
• よくある間違い
• 手続の流れ
• 注意点（気をつけるポイント）
• まとめ

なぜこの知識が必要なのか？

いじめは、子どもが自分から「助けて」と言い出しにくく、保護者が気づいたときには心身に大きな傷を負っていることがあります。学校に任せきりにした結果、対応が遅れたり、事実が十分に調査されないまま終わってしまうケースもあります。保護者として知るべき対応の基本を押さえておくことで、学校との話し合いの仕方や、記録の残し方、必要に応じて法的な手段（損害賠償請求など）を検討するタイミングが見えてきます。早い段階で正しい知識を持つことが、子どもを守る大きな力になります。

用語の説明

いじめは、文部科学省の定義では、同じ学校に在籍する児童生徒が、一定の人間関係のもとで、心身の苦痛を感じる行為を受けることを指すとされています。からかい、無視、ネット上での悪口、暴力など、表に出にくいものも含まれます。法律上は、いじめ防止対策推進法という法律があり、学校や教育委員会には、いじめを防止し、早期発見し、適切に対処する責任があるとされています。保護者としては、このような法的な枠組みを知っておくことで、学校にどのような対応を求められるかを理解しやすくなります。

よくある間違い

「子どもの問題だから、子ども同士で解決させるべき」「大ごとにすると子どもが余計に浮いてしまう」と考えて、保護者が動くことをためらう方も少なくありません。しかし、いじめは子どもの自己解決に任せるには重すぎる問題であり、放置すればエスカレートするおそれがあります。また、「先生に口頭で伝えたから安心」と思い、記録を残さないままにしてしまうのもよくある誤解です。後から事実関係を確認する際には、日時や内容を書き留めたメモやメールなどの記録が重要な手がかりになります。保護者として知るべき対応の基本は、「一人で抱え込まない」「証拠や記録を残す」「学校任せにしすぎない」という点にあります。

手続の流れ

まずは、子どもの話を否定せずにじっくり聞き、いつ・どこで・誰から・どのようなことをされたのかを、可能な範囲でメモに残します。あざや持ち物の破損、SNSの画面など、いじめを示すものがあれば写真やスクリーンショットで記録しておきます。そのうえで、担任の先生や学年主任、学校の窓口に、できれば書面やメールで具体的な事実を伝え、いじめ防止対策推進法に基づく調査と対応を求めるといった方法があります。学校の対応が不十分だと感じる場合は、教育委員会への相談や、いじめ相談窓口、弁護士などの専門家への相談も検討されます。状況によっては、加害側に対する損害賠償請求や、学校側の責任追及といった法的手段を視野に入れることもあります。

注意点(気をつけるべきポイント)

まず、感情的になって相手の子どもや保護者を直接責め立てると、話し合いがこじれたり、子ども同士の関係がさらに悪化するおそれがあります。基本的には学校を通じて対応を求めることが望ましいです。また、学校との面談内容や約束事は、その都度メモを取り、可能であれば後日メールなどで「本日の打ち合わせ内容の確認」として残しておくと、言った・言わないのトラブルを防ぎやすくなります。さらに、子どもの心のケアも重要で、必要に応じてスクールカウンセラーや医療機関のサポートを受けることも検討されます。法的な対応を考える場合には、時効（一定期間が過ぎると請求できなくなるルール）も関係してきますので、早めに専門家に相談することが望ましいです。

まとめ

• 子どもがいじめにあっているかもしれないとき、保護者として知るべき対応の基本は、早期に気づき、記録を残し、学校に具体的な対応を求めることです。「様子を見る」だけでなく、いじめ防止対策推進法などの法律の枠組みを理解しながら、冷静に行動していくことが大切です。それでも、学校の対応が不十分だったり、どこまで踏み込んでよいか判断に迷う場面も多いと思います。そのようなときは、一人で抱え込まず、いじめ相談窓口や弁護士などの専門家に相談することで、取れる選択肢やリスクを整理しやすくなります。子どもと保護者の心身の負担を少しでも軽くするためにも、早めに情報と支援を得ることを意識していただければと思います。

いじめ無料相談

無料相談の流れ

※「無料相談する」ボタンを押して少しお待ちください。