警察から事情聴取されたあとが不安で眠れません｜刑事事件の無料相談事例

ご相談内容

先日、突然警察から電話があり、「お話をうかがいたいことがあるので、署まで来てください」と言われました。理由を聞いても詳しくは教えてもらえず、不安なまま指定された日時に警察署へ行きました。

取調室のような部屋に通され、刑事さんから「任意の事情聴取です」と説明されましたが、正直かなり緊張してしまい、うまく話せていない気がします。内容としては、以前勤めていた職場で起きた横領の疑いに関することで、私が直接やったと疑われているわけではないものの、「当時の状況を詳しく教えてほしい」と何時間も聞かれました。

その場では「参考人」と言われましたが、「警察から事情聴取された」という事実だけで、今後自分が刑事事件の被疑者になってしまうのではないか、逮捕される可能性はあるのかなど、不安で頭がいっぱいです。事情聴取の最後に「また呼ぶかもしれません」と言われたのも怖くて、仕事中も落ち着かず、夜も眠れません。

私はやましいことはしていないつもりですが、記憶があいまいな部分もあり、もし言い間違いや勘違いがあったらどうしよう、供述調書にサインしてしまった内容が不利に働かないかなど、心配が尽きません。警察署での対応も、どこまで答えるべきだったのか、黙秘権などを意識した方がよかったのか、今さらながら気になっています。

このように警察から事情聴取された場合、今後どのような流れになるのが一般的なのか、また、私自身が刑事事件に巻き込まれないために、今からできることや注意すべき点があれば教えていただきたいです。弁護士に相談した方がいいのかも迷っていますが、そのタイミングや費用面も含めてアドバイスをいただけると助かります。

「警察から事情聴取された」悩み解決の3ステップ

• 【ステップ１】事情聴取の位置づけと「参考人」と「被疑者」の違いを整理する
• 【ステップ2】今後の流れと、呼び出しがあったときの対応を考える
• 【ステップ3】弁護士への相談を含め、今からできる具体的な対策

ステップ1.事情聴取の位置づけと「参考人」と「被疑者」の違いを整理する

まず、今回のように警察から事情聴取されたからといって、直ちに被疑者として扱われているとは限りません。刑事事件の捜査では、事件の全体像を把握するために、多くの関係者から話を聞くことが一般的です。

相談者の方は「参考人」として呼ばれたとのことですが、これは「事件に何らかの関係がある、事情を知っていそうな人」という位置づけであり、必ずしも犯罪の嫌疑をかけられているわけではありません。ただし、事情聴取の内容や捜査の進み具合によっては、後に被疑者として扱われる可能性がゼロとは言い切れないため、不安を感じるのも自然なことです。

事情聴取の際に作成される供述調書は、後に刑事事件の証拠として利用されることがあります。そのため、「よく覚えていないことを断定的に話さない」「推測を事実のように話さない」といった点が重要になります。今回、記憶があいまいな部分について不安を感じているとのことですが、今後呼び出しがあった場合には、覚えていないことは正直に「覚えていない」と伝えることが大切です。

ステップ2.今後の流れと、呼び出しがあったときの対応を考える

警察から事情聴取されたあとは、警察や検察が集めた情報をもとに、事件として立件するかどうかを判断していきます。相談者のように参考人として話を聞かれた場合、その後まったく連絡が来ないケースもあれば、「追加で確認したいことがある」と再度呼び出されるケースもあります。

再度の事情聴取を求められた場合でも、任意の呼び出しであれば、基本的には応じるかどうかを自分で判断できます。ただ、むやみに拒否すると「協力的でない」と受け取られるおそれもあるため、不安が強い場合は、事前に弁護士に相談し、同席してもらうことも検討できます。

事情聴取の場では、すべての質問に答えなければならないわけではなく、自分に不利益になりそうなことについては、答えを控える、あるいは弁護士に相談してから回答したいと伝えることも可能です。供述調書にサインを求められたときは、内容をよく読み、自分の発言と違う部分があれば、その場で訂正を求めることが重要です。納得できない内容には、無理に署名・押印しないという姿勢も、自分を守るうえで大切になります。

ステップ3.弁護士への相談を含め、今からできる具体的な対策

「警察から事情聴取された」という経験は、それだけで精神的な負担が大きく、仕事や日常生活にも影響が出やすいものです。不安を少しでも軽くし、自分の権利を守るために、次のような対策を検討してみてください。

1つ目は、事情聴取で聞かれた内容や、自分がどう答えたかを、思い出せる範囲でメモに残しておくことです。日時、担当した警察官の名前、質問の概要、自分の回答などを整理しておくことで、後から内容を確認しやすくなり、弁護士に相談する際の資料にもなります。

2つ目は、早めに刑事事件に詳しい弁護士に相談することです。現時点で被疑者ではなく参考人であっても、「今後被疑者になる可能性はどの程度か」「次に呼ばれたとき、どのように対応すべきか」など、具体的なアドバイスを受けることで、不安を和らげることが期待できます。初回相談を無料で行っている法律事務所もあるため、費用面が心配な場合は、そのような窓口を探してみるのも一案です。

3つ目は、ひとりで抱え込まないことです。家族や信頼できる友人に、差し支えない範囲で状況を話し、精神的なサポートを得ることも大切です。眠れない状態が続く場合には、心療内科など専門機関への相談も検討してください。刑事事件に関する不安は、適切な情報と専門家のサポートがあれば、過度に恐れずに向き合えることが多いです。

まとめ

• 警察から事情聴取されたという経験は、たとえ参考人としてであっても、大きな不安やストレスにつながります。ただ、事情聴取を受けたからといって、直ちに被疑者として扱われるわけではなく、今後の対応次第で自分の権利を守ることも十分可能です。
  
  今後呼び出しがあった場合には、覚えていないことを無理に断定しない、供述調書の内容をよく確認する、といった基本的なポイントを押さえつつ、必要に応じて刑事事件に詳しい弁護士に相談することを検討してみてください。早めに専門家の助言を得ることで、手続きの流れやリスクを具体的に把握でき、不安の軽減にもつながります。
  
  ひとりで抱え込まず、情報とサポートを得ながら、落ち着いて対応していくことが大切です。

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