父の遺産分割で兄弟と意見が合わず、不安なまま時間だけが過ぎています【相続相談】｜相続の無料相談事例

ご相談内容

父が亡くなり、相続の話し合いを進めているのですが、兄弟との意見がなかなかまとまらず、どうしていいか分からずにいます。相続人は、母と私、そして弟の3人です。主な遺産は実家の土地と建物、それから父名義の預貯金がいくらかある程度です。

母は「できればこの家に住み続けたい」と言っていますが、弟は「家は売却して、相続財産をきちんと分けた方が公平だ」と主張しています。私は母の気持ちも分かる一方で、弟の言い分も理解でき、どちらの味方をすべきか分からず板挟みの状態です。

また、父が生前に弟へまとまった金額を援助していたことが分かり、それを特別受益として考えるべきなのかどうかも気になっています。弟は「親が生きている間にもらったお金は相続とは別だ」と言っており、話を切り出しにくい雰囲気です。

相続の相談をどこにすればよいのかも分からず、インターネットで『相続 相談』と検索してみたものの、税理士や弁護士、司法書士など、どの専門家に何を頼めばいいのか判断できずにいます。家族の関係をできるだけ悪くしたくない気持ちもあり、強い言い方をすることも避けてしまいます。

このまま時間だけが過ぎてしまうと、相続税の申告期限や手続きの期限にも影響が出るのではないかと不安です。相続の相談をするタイミングや、どの専門家にどのように相談すればよいのか、また兄弟間の話し合いをスムーズに進めるためのポイントがあれば教えていただきたいです。

「相続 相談」悩み解決の3ステップ

• 【ステップ１】相続人と相続財産の内容を整理する
• 【ステップ2】家族の希望を丁寧に聞き取り、話し合いの土台を作る
• 【ステップ3】相続相談の窓口を選び、専門家の力を借りる

ステップ1.相続人と相続財産の内容を整理する

まずは、感情的な話し合いに入る前に、相続人と相続財産の全体像をできるだけ正確に把握することが大切です。

・相続人が誰なのか（配偶者、子どもなど）
・遺産の内容（不動産、預貯金、有価証券、借金の有無など）
・遺言書の有無（公正証書遺言、自筆証書遺言など）

これらを一つずつ確認し、メモや一覧表にまとめておくと、後の相続相談がスムーズになります。不動産については、登記事項証明書を取得して名義や評価の目安を確認し、預貯金は通帳や残高証明書をそろえておくとよいでしょう。

また、生前贈与や特別受益が疑われる場合は、その時期や金額、目的などを思い出せる範囲で整理しておくと、専門家に相談する際に役立ちます。

ステップ2.家族の希望を丁寧に聞き取り、話し合いの土台を作る

相続の場面では、「何が法律上正しいか」と同時に、「家族がどうしたいか」も重要なポイントになります。今回のように、母は自宅に住み続けたい一方で、弟は売却を希望している場合、それぞれの背景や不安を丁寧に聞き取ることが、話し合いの土台づくりにつながります。

・母が自宅にこだわる理由（生活の安心、思い出、引っ越しへの不安など）
・弟が売却を望む理由（公平感、将来の負担への心配、資金需要など）

感情的な言い合いにならないよう、「自分はこう感じている」「こういう点が不安」と、気持ちを主語にして伝えると、相手も受け止めやすくなります。

特別受益のようなデリケートな話題については、いきなり責めるような言い方を避け、「相続の計算の仕組みとして、こういう考え方があるらしい」と、制度の説明をきっかけに話を切り出す方法もあります。家族だけでの話し合いが難しいと感じた場合は、早めに第三者である専門家に同席してもらうことも検討できます。

ステップ3.相続相談の窓口を選び、専門家の力を借りる

相続の相談先としては、主に弁護士、税理士、司法書士などが挙げられますが、それぞれ得意分野が少しずつ異なります。

・弁護士：相続人同士の対立が強い場合や、遺産分割協議がまとまらない場合、調停や訴訟の可能性があるときに相談しやすい専門家です。法律的な権利関係や特別受益、寄与分などについて詳しく説明してもらえます。

・税理士：相続税が発生しそうな場合や、相続税の申告・節税対策を検討したい場合に適しています。遺産の評価や、税金面から見た分割方法のアドバイスを受けられます。

・司法書士：不動産の名義変更（相続登記）など、登記手続きが中心となる場面で頼りになります。相続人の調査や、遺産分割協議書の作成をサポートしてくれる司法書士もいます。

最初の段階では、「相続 相談　無料」などで検索し、初回相談を受け付けている事務所や、相続相談窓口を設けている自治体・法テラスなどを利用する方法もあります。複数の専門家が連携している相続相談センターのようなところであれば、状況に応じて適切な専門家を紹介してもらえることもあります。

相談の際には、相続人の一覧、財産の概要、これまでの家族間の話し合いの経緯などを簡単にまとめて持参すると、限られた時間で効率的にアドバイスを受けられます。

まとめ

• 相続では、家族の気持ちと法律・税金のルールが複雑に絡み合うため、当事者だけで解決しようとすると負担が大きくなりがちです。まずは相続人と相続財産の全体像を整理し、家族それぞれの希望や不安を丁寧に共有したうえで、必要に応じて専門家へ相続相談を行うことが、トラブルを抑えながら手続きを進めるポイントになります。早めに情報を集め、第三者の視点を取り入れることで、家族関係への影響をできるだけ小さくしつつ、納得しやすい遺産分割の形を探っていくことが大切です。

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