はじめまして。40代会社員の男性です。先日、地方で一人暮らしをしていた父が亡くなり、私が長男ということで相続の手続きについて親戚から相談を受けています。
ただ、父は生前から事業に失敗して借金があると聞いており、プラスの財産よりもマイナスの財産の方が多いのではないかと心配しています。通帳や不動産の名義、借入先などを少しずつ確認しているのですが、どこまで調べればよいのか、また、相続放棄をするならいつまでにどのような手続きが必要なのか、よく分かっていません。
インターネットで「相続 放棄」と検索すると、家庭裁判所での手続きが必要だとか、3か月以内に判断しないといけないといった情報が出てきますが、自分のケースに当てはまるのか不安です。また、相続放棄をした場合、父の遺品整理や葬儀費用の支払いなどはどうなるのかも気になっています。
父とは疎遠な時期もあり、気持ちの整理もついていない中で、相続のことを冷静に考えるのが難しい状況です。相続放棄を選ぶべきなのか、ある程度は相続して対応した方がよいのか、判断のポイントや注意点があれば教えていただきたいです。
親が亡くなったあとに借金が見つかり、「相続放棄をした方がよいのではないか」と悩む方は少なくありません。相続は一度決めると簡単にはやり直せないため、期限や手続きの流れを理解したうえで慎重に判断することが大切です。ここでは、相続放棄を検討している方が押さえておきたい基本的なポイントと、具体的な進め方を3つのステップで整理します。
相続放棄を検討する前に、まずは「本当に借金が多いのか」「プラスとマイナスを比べるとどうなのか」を可能な範囲で確認することが重要です。
具体的には、次のような点をチェックしていきます。
・銀行口座の残高や定期預金の有無
・不動産(自宅や土地、駐車場など)の名義と評価額の目安
・生命保険や死亡保険金の受取人と金額
・クレジットカードの利用残高やカードローン
・消費者金融や金融機関からの借入れの有無
・連帯保証人になっていないかどうか
通帳やカード、郵便物、契約書類などを手がかりに、どの金融機関や会社と取引があるのかをリストアップしていくと整理しやすくなります。
この段階で大切なのは、「相続財産を勝手に処分しない」ことです。たとえば、亡くなった方名義の預金を引き出して使ってしまったり、不動産を売却してしまったりすると、家庭裁判所から相続放棄が認められにくくなる可能性があります。調査や保全のための最低限の行為にとどめ、判断がつかない場合は早めに専門家へ相談することが望ましいです。
相続放棄には「自己のために相続の開始があったことを知った時から原則3か月以内」という期限があります。多くの場合は、被相続人(亡くなった方)が亡くなった日を知った時からカウントされると考えられています。
この3か月の期間を「熟慮期間」と呼び、相続するか相続放棄をするかを検討するための時間とされています。ただし、財産や借金の内容を調べるのに時間がかかる場合、家庭裁判所に申立てをして熟慮期間の伸長(延長)を認めてもらえるケースもあります。
相続放棄の基本的な手続きの流れは次のとおりです。
1. 被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所を確認する
2. 相続放棄申述書を作成する(裁判所のホームページから書式を入手可能)
3. 戸籍謄本や住民票除票など必要書類をそろえる
4. 収入印紙や郵便切手などの費用を準備する
5. 家庭裁判所に相続放棄の申述を行う
6. 裁判所からの照会書に回答し、受理されれば相続放棄が認められる
相続放棄が受理されると、最初から相続人ではなかったことになります。そのため、原則として借金などのマイナスの財産を引き継ぐことはなくなりますが、同時にプラスの財産も一切相続できなくなる点には注意が必要です。
相続放棄をすると、自分は相続人ではなかったものとして扱われますが、その結果として、次の順位の相続人に権利と義務が移っていきます。たとえば、子どもが相続放棄をすると、次に父母や兄弟姉妹が相続人になるといった形です。
そのため、自分だけが相続放棄をしても、ほかの家族に借金の問題が移ってしまう可能性があります。相続放棄を検討する際には、できる範囲で親族とも情報を共有し、それぞれがどうするかを話し合っておくことが望ましいです。
また、相続放棄をしても、葬儀費用や遺品整理を一切してはいけないというわけではありません。一般的には、社会通念上相当と考えられる範囲で葬儀を行ったり、遺品を整理したりすることは、直ちに相続を承認したことにはならないとされています。ただし、遺産を換金して自分のために使うなど、明らかに相続人としての立場を前提とした行為は避けた方が安全です。
相続放棄をするかどうかは、財産の状況だけでなく、家族関係や今後の生活への影響も含めて総合的に判断する必要があります。不安が大きい場合は、相続に詳しい弁護士や司法書士などに相談し、自分のケースに合ったアドバイスを受けることも検討してみてください。
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