モラハラ加害者に自覚がない場合、改善に向けてどのように伝えるべき？

モラハラ加害者に自覚がない場合、改善に向けてどのように伝えるべき？

ズバッと回答

• 詳しく解説
• ケース別の注意点
• 相談先の選び方
• 無料相談

詳しく解説

モラハラ加害者に自覚がない場合、まず「あなたはモラハラ加害者だ」とレッテルを貼る言い方は避けた方が安全です。相手が逆ギレしたり、話し合いが成立しなくなることが多いからです。

代わりに、次のようなポイントを意識して伝えます。

1. 落ち着いたタイミングと場所を選ぶ
・口論の最中や相手が疲れているときは避ける
・2人きりが怖い場合は、人目のある場所やオンライン通話なども検討する

2. 「事実」と「自分の気持ち」を分けて話す
・「いつ・どこで・どんな言葉／行動があったか」を具体的に伝える
例：「先週の土曜日、家で『お前は本当に役に立たない』と言われたこと」
・そのとき自分がどう感じたかを、「あなたは〜だ」ではなく「私は〜と感じた」で伝える
例：「私は、とても否定された気持ちになって、夜眠れなくなりました」

3. 責める言い方ではなく、「Iメッセージ」で伝える
・「なんでそんなひどいことを言うの？」ではなく
「あの言い方をされると、私は怖くて話せなくなります」のように、自分を主語にする

4. 望む行動を具体的に伝える
・「もっと優しくして」ではなく
「人前で私をけなすのはやめてほしい」
「意見があるときは、怒鳴らずに普通の声で言ってほしい」
など、変えてほしい点をはっきり言う

5. 記録をとりながら様子を見る
・日付・場所・言われたこと・自分の体調などをメモしておく
・相手に伝えたあと、どのくらい行動が変わったかを冷静に確認する

6. 一人で抱え込まず、第三者の視点を入れる
・家族、友人、職場の相談窓口、地域の相談窓口などに状況を話してみる
・「自分が大げさなのでは？」と思っても、外部の意見を聞くことで状況を整理しやすくなる

このように、「相手を変える」ことだけを目標にするのではなく、「自分の状態を守りながら、伝えるべきことを伝える」ことを意識するのがポイントです。

ケース別の注意点

よくあるトラブルとして、次のようなケースがあります。

・指摘すると、さらに責められる
「お前が神経質なだけだ」「被害者ぶるな」などと言われ、話し合いにならないケースです。この場合、何度も説明してわかってもらおうとすると、精神的にすり減ってしまいます。

・一時的に態度が良くなるが、すぐ元に戻る
「悪かった」と謝るものの、数日〜数週間で同じことを繰り返すケースです。言葉だけの反省で、行動が変わっていない可能性があります。

・「自分は悪くない」と周囲に言いふらされる
相手が先に周囲に「自分が被害者だ」と話し、こちらが悪者にされることもあります。この場合、こちらも事実をメモや記録として残しておくことが大切です。

・体調不良やメンタル不調が出ているのに、我慢し続けてしまう
頭痛・胃痛・不眠・涙が止まらないなどの症状が出ていても、「自分が我慢すればいい」と思い込んでしまうケースです。これは心身が限界に近づいているサインのことも多く、早めのケアが必要です。

こうした状況では、「相手にわかってもらうこと」だけにこだわると、自分が追い詰められてしまいます。相手の反応を見て、話し合いが難しいタイプだと感じたら、距離の取り方や環境の変え方を検討することも現実的な選択肢です。

相談先の選び方

モラハラの可能性がある相手に伝えるときは、「自分を守ること」を最優先に考えてください。

まずは、日々の言動をメモする・スマホのメモアプリに残すなどして、状況を整理しましょう。そのうえで、落ち着いたタイミングに「具体的な言動」と「自分のつらさ」「変えてほしい点」を短くまとめて伝えます。

伝えても改善が見られない、逆に攻撃が強くなる、体調が悪くなってきた…といった場合は、一人で抱え込まないことが重要です。信頼できる家族や友人、職場の相談窓口、自治体の相談窓口、電話相談など、身近な第三者に状況を話してみてください。

相手を無理に変えようとするよりも、「自分がこれ以上傷つかないために、どんな距離の取り方や環境の変え方があるか」を一緒に考えてもらうイメージです。必要に応じて、休職・別居・引っ越しなど、物理的な距離を取る選択肢も視野に入れて構いません。

自分の感じているつらさは、あなたが思っている以上に深刻なサインかもしれません。「これくらい我慢すべき」と思い込まず、早めに誰かに打ち明けることが、改善への第一歩になります。

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