養育費について教えてください。
養育費の支払いが海外在住の場合、どう手続きを進める?
海外在住でも養育費の支払い義務はなくなりません。まずは日本か相手国のどちらで手続きするかを確認し、取り決め書の作成や公的な手続き(公正証書・調停・国際的な取り立て制度)を使って支払い方法を決めていきます。
海外在住かどうかで「義務」が変わるわけではなく、「どうやって取り決め・回収するか」が変わります。
養育費は、親がどの国に住んでいても、原則として子どもを養う義務は続きます。ただし、海外在住の場合は、①どこの国のルールで決めるか、②どうやって支払ってもらうか、という点を整理する必要があります。
【1. まず確認すること】
・自分(請求する側)が日本在住か、海外在住か
・相手(支払う側)がどこの国に住んでいるか
・離婚や親権の手続きは日本で済ませたか、相手国で済ませたか
・すでに養育費の取り決め書や裁判所の決定があるかどうか
【2. 養育費の取り決め方法】
(1) 話し合いで決める
・メールやオンライン通話などで金額・支払方法・期間を話し合う
・合意内容は必ず書面に残す(日本語・相手国の言語の両方が望ましい)
(2) 日本で公正証書を作る
・日本在住の親が、日本の公証役場で「養育費の公正証書」を作成する方法
・相手が海外在住でも、委任状やオンライン面談などで対応できる場合がある
・「支払わないときは強制執行できる」文言を入れておくと、日本国内の財産に対して差押えがしやすくなる
(3) 家裁の調停・審判を利用する
・相手が日本人で、過去に日本で生活していた場合などは、日本の家庭裁判所で調停を申し立てることができるケースがある
・相手が海外在住でも、書面やオンラインで手続きが進む場合もある
【3. 海外在住の相手から実際にお金を受け取る方法】
・国際送金(銀行振込、オンライン送金サービス)で毎月支払ってもらう
・日本の口座にまとめて振り込んでもらう方法を決めておく
・為替レートの変動をどう扱うか(円建てか、現地通貨建てか)も話し合っておく
【4. 相手が支払わないときの「国際的な取り立て」】
・相手の居住国が「ハーグ条約(養育費の国際的な回収に関する条約)」に加盟しているかを確認する
・加盟国であれば、日本の窓口(法務省の担当部局など)を通じて、相手国での取り立て手続きを依頼できる制度がある
・日本の裁判所の決定や公正証書が、相手国でどの程度効力を持つかは国によって違うため、相手国側での手続きが必要になることも多い
【5. どの国のルールが適用されるか】
・日本人同士で、日本で結婚・離婚している場合は、日本のルールで考えるのが基本
・相手が外国籍、結婚や離婚を相手国でしている場合は、相手国の法律が関係することもある
・国際結婚や海外離婚の場合は、どの国の裁判所に申し立てるか、どの法律が適用されるかが複雑になるため、早めに専門的な情報を集めることが大切です。
海外在住の場合、手続きの「やりにくさ」から泣き寝入りになりやすい点に注意が必要です。
【よくあるトラブル・つまずきポイント】
1. 口約束だけで終わらせてしまう
・「毎月送るから」と言われて書面を作らず、数か月後に支払いが止まる
・海外在住だと連絡が取れなくなりやすく、追いかけるのが難しくなる
→ 必ず金額・支払日・振込先・期間を文書にし、できれば公正証書や裁判所の調停調書など、公的な形にしておくことが重要です。
2. 相手国での強制執行ができない・難しい
・日本で公正証書や裁判所の決定を取っても、相手国でそのまま使えない場合がある
・相手国の裁判所で「承認手続き」が必要だったり、そもそも制度が整っていない国もある
→ 相手の居住国がどの条約に加盟しているか、養育費の取り立て制度があるかを事前に確認しておく必要があります。
3. 為替レートや送金手数料のトラブル
・円建てで約束したが、相手が「レートが不利だから減額したい」と言い出す
・送金手数料をどちらが負担するか決めておらず、毎回もめる
→ 「通貨(円か現地通貨か)」「送金手数料の負担者」「レートが大きく変動したときの見直し方法」を、最初から取り決めに入れておくと安心です。
4. 相手の所在が分からなくなる
・転職や引っ越しで住所・連絡先が分からなくなり、請求のしようがない
・SNSでしかつながっておらず、アカウント削除で連絡が途絶える
→ 離婚時や取り決め時に、現住所・勤務先・緊急連絡先などをできる範囲で把握しておくことが大切です。
5. 相手が「海外だから日本の決まりは関係ない」と主張する
・「もう海外に住んでいるから、日本の養育費は払わなくていい」と言われる
→ 居住地が変わっても、親としての扶養義務は基本的に続きます。相手国の法律や条約との関係はありますが、「海外に行けば義務が消える」ということはありません。
海外在住の養育費問題は、放置すると回収が難しくなりやすいため、「早めに」「書面で」「公的な形で」固めておくことが重要です。
【今すぐできる行動の流れ】
1. 現状の整理
・相手の国・国籍・住所・連絡手段
・これまでの支払い状況
・取り決め書や裁判所の書類の有無
を紙に書き出して整理します。
2. 条約・制度の確認
・相手の居住国が、養育費の国際的な回収に関する条約(ハーグ条約)に加盟しているかを調べる
・日本の公的機関のサイトで、国際的な養育費回収制度の説明を確認する
3. 書面での取り決めを目指す
・メールやメッセージで、金額・支払日・送金方法・通貨・手数料負担を具体的に提案する
・合意できたら、公正証書や家庭裁判所の調停など、公的な形にする方法を検討する
4. 公的な相談窓口を活用する
・市区町村の相談窓口、家庭裁判所の家事相談、国際家族問題を扱う公的機関など、無料または低額で相談できるところを利用する
・「どの国で手続きするのがよいか」「どの書類を準備すべきか」など、具体的な進め方を聞く
5. 一人で抱え込まない
・国際的な養育費の問題は、制度も手続きも複雑になりがちです
・インターネットの情報だけで判断せず、公的機関や専門的な知識を持つ窓口に早めに相談し、自分のケースに合った方法を確認しながら進めていくことが大切です。
1人で抱えるほど、問題は静かに大きくなります。専門家につながる窓口として無料相談してみませんか?
無料相談フォームから、ご相談内容等の必要事項を登録ください。無料で登録頂けます。
ご相談者のお住まいエリア、ご相談内容に適した各種専門家よりご連絡させて頂きます。
弁護士・司法書士などの専門家に、あなたの悩みを相談しながら一緒に解決していきましょう。
※「無料相談する」ボタンを押して少しお待ちください。
本サービスは、入力いただきました内容を相談することができる専門家窓口を無料でご案内しております。
依頼内容に対し、対応可能な専門家から、ご登録頂きました電話・メールアドレス宛てに折返しご連絡させて頂くサービスとなりますので、ご登録内容はお間違いない様お願いいたします。