交通事故での物損事故と人身事故の違いは？

交通事故での物損事故と人身事故の違いは？

ズバッと回答

• 詳しく解説
• ケース別の注意点
• 相談先の選び方
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詳しく解説

交通事故は大きく「物損事故」と「人身事故」に分けられます。

【物損事故とは】
・壊れたのが車やガードレール、建物、持ち物など「物」だけの事故
・人がケガをしていない、またはケガとして届け出ていない状態
・警察からは「物件事故」として扱われる
・加害者に刑事処分（罰金・前科など）がつかないことが多い
・保険では主に「車両保険」「対物賠償保険」などで対応

【人身事故とは】
・人がケガをした、または死亡した事故
・むち打ちや打撲などの軽いケガでも、人身事故にできる
・警察が実況見分を行い、「人身事故」として記録される
・加害者に刑事処分（罰金・点数・免許停止など）が発生する可能性がある
・保険では「自賠責保険」や「人身傷害保険」「搭乗者傷害保険」などが関係
・治療費、通院交通費、休業損害、慰謝料などが請求しやすくなる

【どちらになるかを決めるポイント】
1. ケガの有無：
– 事故直後に痛みがなくても、翌日以降に首や腰が痛くなることはよくあります。
2. 警察への届出内容：
– 最初に「物損事故」として処理していても、診断書を出して「人身事故」に切り替えることが可能な場合があります。
3. 医師の診断書：
– 人身事故扱いにするには、病院で診断書をもらい、警察に提出するのが一般的な流れです。

【被害者側にとっての違い】
・物損事故のままだと：
– ケガの補償（治療費・慰謝料など）が十分に受けられないおそれ
– 後から症状が残っても、相手側から「物損で終わっている」と言われ、話がこじれることがある

・人身事故にすると：
– ケガに対する補償を保険で受けやすくなる
– 事故とケガの関係が記録に残るため、後遺症が出たときにも説明しやすい

【加害者側にとっての違い】
・物損事故：
– 点数や刑事処分がつかない、または軽く済むことが多い
・人身事故：
– 免許の点数が引かれたり、罰金などの刑事処分を受ける可能性がある

このように、同じ事故でも「物損」か「人身」かで、その後の手続きや責任、補償の範囲が大きく変わります。

ケース別の注意点

【よくあるトラブル例】
1. 事故直後は物損扱い → 翌日から首が痛い
– その場では「大丈夫です」と言って物損事故で処理
– 翌日以降に痛みが出て病院へ行くと、むち打ちと診断
– 相手や保険会社から「物損で終わっているのに、今さら人身は困る」と言われ、話がこじれる

2. 病院に行かずに我慢 → 後から補償を求めても認められにくい
– 事故から時間がたってから病院に行くと、「本当に事故が原因のケガか」が疑われやすい
– 診断書が遅くなると、人身事故への切り替えを警察が受け付けない場合もある

3. 相手に「物損でお願い」と言われてそのままにしてしまう
– 加害者側が点数や処分を気にして「物損で」と頼んでくることがある
– 被害者がそれに応じてしまい、後からケガが判明しても、補償の話がスムーズに進まないことがある

4. 自分のケガを軽く見てしまう
– 「これくらいなら大丈夫」と思って病院に行かず、結果的に症状が長引く
– 早く治療を始めていれば軽く済んだ可能性もある

【注意したいポイント】
・少しでも痛みや違和感があれば、早めに病院で診てもらう
・医師に「交通事故によるケガ」であることを必ず伝える
・診断書をもらったら、できるだけ早く警察に相談する
・物損から人身への切り替えは、時間がたつほど難しくなることがある

相談先の選び方

交通事故にあったら、まずは「自分の体の状態」を最優先に考えることが大切です。

【すぐにやっておきたいこと】
1. 警察を呼ぶ
– どんなに軽い事故でも、必ず警察に通報して事故の届出をしてもらう
2. 体に違和感があれば病院へ
– その場で平気でも、首・腰・頭などに違和感があれば、当日〜できるだけ早く受診する
– 受診時に「交通事故でケガをした」と伝え、診断書が必要な場合は相談する
3. 事故状況をメモ・写真で残す
– 車や現場の写真、相手の連絡先・保険会社名を控えておく

【物損か人身か迷ったとき】
・少しでもケガの可能性があるなら、人身事故として扱うことを前提に動いた方が安心です。
・すでに物損で処理してしまった場合でも、早めに病院に行き、診断書をもらって警察に相談すれば、人身事故に切り替えられることがあります。

【相談するときのポイント】
・事故の日時・場所・相手の情報・保険会社名・ケガの状態・通院状況などを整理しておく
・保険会社や交通事故の相談窓口、市区町村の無料相談などを活用し、自分のケースでどうするのがよいか確認する

迷ったまま時間がたつと、補償を受けにくくなったり、証拠が残りにくくなります。事故後は早めに行動し、「物損事故」と「人身事故」の違いを意識して対応することが大切です。

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