刑事事件について教えてください。
起訴と不起訴の判断はどのように行われる?
起訴するか不起訴にするかは、検察官が「証拠で有罪にできるか」「事件の悪質さ」「被害者の意向」などを総合的に見て決めます。単に逮捕されたからといって必ず起訴されるわけではありません。
起訴・不起訴の判断は、警察ではなく検察官が行います。
刑事事件では、警察が捜査した結果を検察庁に送致し、その後「起訴するかどうか」を決めるのは検察官の役割です。検察官は次のようなポイントを見て判断します。
1. 有罪にできるだけの証拠があるか
・裁判で「合理的な疑いがない」レベルで有罪を証明できるかどうかが重要です。
・目撃証言、防犯カメラ、供述調書、物証(指紋・DNA・押収物など)を総合して判断します。
・証拠が不十分、信用できない場合は、不起訴になることがあります。
2. 犯罪の内容・悪質性
・被害額や被害の大きさ(ケガの程度、精神的被害など)
・計画的かどうか、執拗さや残虐性があるか
・初犯か、前科前歴があるか
・社会的影響の大きさ(交通事故、薬物、性犯罪など)
3. 被疑者(疑われている人)の事情
・反省しているか、謝罪しているか
・被害者に対して賠償(示談)をしているか
・生活状況(仕事、家族、年齢、病気の有無など)
・再犯の可能性が高いかどうか
4. 被害者の意向
・被害者が「処罰を望むか」「許しているか」
・示談が成立しているかどうか
・告訴・被害届を取り下げているか
5. 社会的な妥当性(起訴便宜主義)
・日本では「起訴便宜主義」といって、証拠があっても、社会的に見て起訴しない方が妥当と判断されれば不起訴にできる仕組みがあります。
・例えば、軽微な事件で被害弁償が済み、被害者も処罰を望んでいない場合などは、不起訴(起訴猶予)になることがあります。
【不起訴の主な種類】
・嫌疑なし:そもそも犯罪をしたと認められない
・嫌疑不十分:犯罪の疑いはあるが、有罪にするには証拠が足りない
・起訴猶予:犯罪はあったが、情状などを考えて起訴しない
このように、起訴・不起訴は「証拠」と「事件・本人の事情」を総合して、検察官が裁量を持って決めています。
起訴・不起訴の判断には、誤解や見落としが生まれやすいポイントがあります。
1. 「不起訴=無罪」ではない
・不起訴になっても、「犯罪がなかった」とは限りません。
・証拠が足りない、情状を考慮した、被害者が許しているなど、さまざまな理由で起訴しないだけのことがあります。
・逆に「嫌疑なし」の不起訴は、そもそも犯罪をしていないと判断されたケースです。
2. 被害者の意向だけで決まるわけではない
・被害者が「許す」と言っても、事件が重大な場合や社会的影響が大きい場合は、起訴されることがあります。
・特に暴力事件、性犯罪、飲酒運転などは、示談があっても起訴されるケースが少なくありません。
3. 逮捕・勾留=必ず起訴ではない
・逮捕・勾留されても、その後の捜査で証拠が不十分と判断され、不起訴になることもあります。
・一方で、逮捕されず「在宅」のまま起訴されることもあります。
4. 検察官の判断は限られた時間で行われる
・勾留中の事件では、起訴・不起訴を決めるまでの期間が法律で決まっており、その中で証拠を集めて判断します。
・短期間での判断になるため、早い段階からの対応(示談交渉、事情説明の準備など)が結果に影響することがあります。
5. 一度不起訴でも、再度捜査・起訴される可能性
・新しい証拠が出てきた場合などには、再び捜査され、起訴される可能性があります(特に「嫌疑不十分」の場合)。
・ただし、同じ事実について有罪判決が確定した後に、再度裁かれることは原則としてありません(二重処罰の禁止)。
起訴・不起訴の判断は、証拠や事情の伝わり方で結果が変わることがあります。自分や家族が捜査の対象になった場合、次の点を意識して動くことが大切です。
1. 事実関係を整理しておく
・いつ、どこで、誰と、何をしたのかをメモにまとめておく
・関係者や目撃者、証拠になりそうなもの(メール、LINE、写真、防犯カメラの有無など)を把握しておく
2. 早めに相談できる窓口を探す
・各地の法律相談窓口、法テラス、自治体の無料相談など、公的な相談先を活用する
・刑事事件に詳しい人に、今後の流れや取れる選択肢(示談の可能性、供述の注意点など)を聞いておく
3. 被害者がいる事件では、対応を慎重に
・謝罪や示談の申し出は、タイミングや方法を誤ると逆効果になることがあります
・直接連絡する前に、第三者を通す方法や、公的な相談窓口でのアドバイスを検討する
4. 供述の内容はよく考えて話す
・警察や検察で話す内容は、記録に残り、起訴・不起訴の判断にも影響します
・事実と違うことを話したり、曖昧なまま署名押印したりしないよう注意が必要です
5. 不安が強いときは、一人で抱え込まない
・家族や信頼できる人に状況を共有し、精神的な負担を軽くする
・公的な相談窓口や支援団体を利用し、今後の見通しや対応の仕方を確認する
起訴・不起訴の判断は、その後の人生に大きく影響します。早い段階で情報を集め、冷静に動けるよう準備しておくことが重要です。
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