相続について教えてください。
相続税を支払うために資産を売却する場合の注意点は?
相続税の支払い期限(相続開始から10か月以内)を意識しつつ、売却する資産の選び方・売却タイミング・税金(譲渡所得税)を総合的に確認することが重要です。慌てて安売りしたり、税金を二重に払うような状況にならないよう、事前に全体の資産と税額を把握して計画的に進めましょう。
相続税を払うために不動産や株などを売るときは、「何を・いつ・いくらで売るか」で手元に残るお金が大きく変わります。
相続税は、原則として「亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内」に現金で納める必要があります。そのため、現金が足りない場合は、不動産や株式などの資産を売却して資金を作るケースが多くなります。
このときの基本的な流れは次のようになります。
1. 相続財産の全体像を把握する
・不動産、預貯金、株式、保険金などを一覧にする
・借金や未払いの税金などマイナスの財産も確認する
・相続人ごとの分け方(誰が何を相続するか)の大まかな方針を決める
2. 相続税の概算額を把握する
・相続税の申告が必要かどうかを確認する
・必要な場合、おおよその相続税額と納税期限を把握する
・「どのくらい現金が必要か」を見積もる
3. 売却する資産を選ぶ
・換金しやすい資産(預金、上場株式など)から検討する
・不動産を売る場合は、立地や状態、市場価格を確認する
・将来値上がりが見込める資産や、家族が住み続ける予定の自宅などは、むやみに売らないよう慎重に判断する
4. 売却による税金(譲渡所得税など)を確認する
・相続した不動産や株を売ると、売却益に対して「譲渡所得税」がかかることがある
・取得費(もともと被相続人がいくらで買ったか)や、売却にかかった費用(仲介手数料など)を差し引いて利益を計算する
・相続税の支払いのために売却しても、別途所得税・住民税がかかる可能性がある
5. 売却のタイミングと手続き
・不動産の売却は、価格査定→売却活動→買主との契約→引き渡し・決済と、時間がかかる
・相続登記(名義変更)が終わっていないと売却できないため、早めに登記手続きに着手する
・相続人が複数いる場合、売却には全員の同意が必要になることが多い
6. 他の方法との比較検討
・延納(分割払い)や物納(不動産などで納める)といった制度が使えるか確認する
・金融機関からの借入れで一時的に資金を用意し、資産の売却を急がない方法もある
このように、「相続税を払うために売る」という目的だけでなく、売却による税金や家族の今後の生活、資産全体のバランスを見ながら判断することが大切です。
相続税の支払いに追われて慌てて売却すると、損をしたり、家族間トラブルにつながることがあります。
よくある注意点・トラブル例としては、次のようなものがあります。
1. 納税期限に間に合わず、延滞税が発生
・不動産の売却に時間がかかり、10か月の納税期限に間に合わないケース
・買主がなかなか見つからず、値下げを繰り返して結局安く売ってしまうことも
・期限までに全額払えないと、延滞税などの負担が増える
2. 相続人同士で売却の賛否が割れる
・「実家を売って相続税を払いたい人」と「実家を残したい人」で意見が対立
・誰がいくら負担するか、売却代金をどう分けるかで揉める
・話し合いがまとまらず、売却も相続税の支払いも進まない状態になることがある
3. 譲渡所得税を考えずに売ってしまう
・相続した不動産を売ったら、思った以上に利益が出て所得税・住民税がかかったケース
・相続税を払うために売ったのに、さらに別の税金が発生して手取りが減る
・被相続人が昔安く買った土地などは、売却益が大きくなりやすい
4. 不利な条件での「急ぎ売り」
・「相続税の支払いが迫っている」と買主側に知られ、価格交渉で不利になる
・相場よりかなり安い価格での買取りを受け入れてしまう
・複数の不動産会社に査定を取らず、比較検討しないまま決めて後悔する
5. 名義や権利関係の整理不足
・相続登記が終わっておらず、売却手続きが進められない
・共有名義の相続人の一人が連絡不通で、同意が取れず売れない
・古い抵当権や権利関係が残っていて、買主が見つかりにくくなる
6. 将来の生活設計を考えずに売却
・親が住んでいた家を安易に売ってしまい、将来自分や家族が住む場所に困る
・賃貸に出せば収入源になったのに、すぐに売ってしまった
・売却後の資金の使い道や運用を決めておらず、無計画に使ってしまう
これらを避けるには、相続税の金額だけでなく、「売却にかかる時間・費用・税金」と「家族の意向・今後の生活」をセットで考えることが重要です。
相続税の支払いのために資産を売却する場合は、「期限」と「全体のバランス」を意識して、次のように動くと安心です。
1. まずは現状把握とスケジュール確認
・相続財産の一覧と、おおよその相続税額を把握する
・納税期限(10か月)までのスケジュールを紙に書き出す
・不動産の売却が必要そうか、預貯金や他の資産で足りるかを検討する
2. 売却が必要なら、早めに準備を開始
・不動産の場合は、相続登記(名義変更)を早めに進める
・複数の不動産会社から査定を取り、相場を把握する
・相続人全員で「どの資産を売るか」「売却代金をどう使うか」を話し合う
3. 税金の影響を事前に確認
・売却による譲渡所得税がどのくらいかかりそうか、概算を確認する
・相続税の延納や物納など、他の方法が使えないかも検討する
・「相続税+譲渡所得税」を合わせて、手元にいくら残るかをイメージする
4. 無理に急がず、情報を集めて判断
・「すぐに売らないと大変なことになる」といった不安をあおる営業には注意する
・複数の専門家や機関の意見を聞き、比較しながら判断する
・家族の将来の住まい・生活費・老後資金なども含めて、長期的な視点で考える
5. 不安な点は早めに相談
・相続税の計算や売却による税金、登記や売買契約の内容など、分からない点はそのままにしない
・税金や不動産、相続手続きに詳しい窓口や専門家に、早めに相談する
「とりあえず売ってお金を作る」のではなく、「相続税を払ったあとに、家族にとって一番良い形で資産が残るか」を基準に考えることが大切です。期限に追われる前に、早めに全体像を整理し、計画的に動きましょう。
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