2025年11月30日
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インターネットの掲示板で名誉毀損された場合、削除請求の方法は？
インターネットの掲示板で名誉毀損された場合、削除請求の方法は？
名誉毀損について教えてください。
インターネットの掲示板で名誉毀損された場合、削除請求の方法は？
ズバッと回答
まずは掲示板の「通報・削除依頼フォーム」から削除を求め、それでも消えない場合はプロバイダ責任制限法に基づく正式な削除請求や仮処分などを検討します。証拠の保存と、書き込みURL・日時のメモを最初に必ず行いましょう。
詳しく解説
ネット上の名誉毀損は、証拠を残しつつ段階的に削除を求めていくのが基本です。
インターネット掲示板で名誉を傷つける書き込みをされた場合、次の流れで削除を求めるのが一般的です。
1. 証拠を保存する
・まず、書き込み画面をスクリーンショットで保存します。
・URL、投稿日時、スレッドタイトル、投稿番号などもメモしておきます。
・後から削除されても、損害賠償請求や発信者情報開示請求に使える大事な証拠になります。
2. 掲示板の通報・削除フォームから依頼する
・多くの掲示板やSNSには「通報」「違反報告」「削除依頼」などの窓口があります。
・名誉毀損になっている具体的な理由（事実無根、侮辱的表現、実名や勤務先が書かれている等）を簡潔に書きます。
・対象となるURL、投稿ID、投稿日時を正確に記載します。
3. 掲示板運営会社への直接連絡
・フォームがない場合や反応がない場合は、サイトの「運営会社情報」「特定商取引法に基づく表示」「お問い合わせ」などからメールや郵送で削除を求めます。
・その際も、どの部分が名誉毀損にあたるのかを具体的に示し、「削除を求める」意思をはっきり伝えます。
4. プロバイダ責任制限法に基づく削除請求
・任意の削除に応じてもらえない場合、プロバイダ責任制限法というルールに沿った正式な削除請求を行う方法があります。
・これは、掲示板の管理者（コンテンツプロバイダ）に対し、「権利侵害が明らかなので削除してほしい」と法的な根拠を示して求める手続きです。
・書面で行うことが多く、名誉毀損の内容、侵害されている権利（名誉権など）、URLや投稿日時、被害の状況などを整理して提出します。
5. 裁判所の仮処分で削除を求める
・運営側がどうしても削除に応じない場合や、早急に削除したい場合は、裁判所に「仮処分」を申し立てて削除を命じてもらう方法があります。
・仮処分は簡易な裁判のような手続きで、通常の裁判より早く決定が出ることが多いです。
6. 発信者情報開示請求と損害賠償請求も検討
・書き込みをした人物を特定したい場合は、掲示板運営会社や接続プロバイダに対して「発信者情報開示請求」を行うことがあります。
・書き込み者が特定できれば、名誉毀損を理由に損害賠償や謝罪を求める裁判を起こすことも可能です。
このように、まずはサイト内の削除依頼から始め、必要に応じて法的な手続きに進む、という段階的な対応が一般的です。
ケース別の注意点
削除請求では、証拠の残し方や書き方の不足が原因でうまくいかないことがよくあります。
よくある注意点・トラブル例は次のとおりです。
1. 証拠を残さずに削除依頼してしまう
・運営側が自主的に削除してくれた場合でも、証拠を残していないと、その後に発信者の特定や損害賠償を求めることが難しくなります。
・「とにかく早く消したい」と焦る気持ちは自然ですが、必ず先にスクリーンショットとURLの記録をしておきましょう。
2. 「名誉毀損だ！」とだけ書いても通りにくい
・運営側は、どの部分がどのように権利侵害なのか、ある程度具体的な説明がないと判断しづらいです。
・「事実無根の不倫の噂を書かれている」「実名と勤務先を出されて悪口を書かれている」など、具体的に書くと対応されやすくなります。
3. 時間が経つと発信者情報が消えてしまう
・発信者のIPアドレスなどのログは、プロバイダによって保存期間が異なりますが、数か月程度で消去されることも多いです。
・書き込み者を特定したい場合は、放置せず、早めに動くことが重要です。
4. 自分も感情的な反論を書き込んでしまう
・反論や抗議を書き込むことで、かえって炎上が広がったり、自分も名誉毀損や侮辱にあたる書き込みをしてしまうおそれがあります。
・感情的な書き込みで対抗するより、冷静に削除請求や通報を進めた方が安全です。
5. 削除されても「まとめサイト」やSNSに転載される
・掲示板から削除されても、まとめサイトやSNSにコピーされて残ってしまうケースがあります。
・その場合は、それぞれのサイト運営者に対して同様に削除を求める必要があります。
6. 実名や住所・勤務先が書かれている場合
・実名や住所、勤務先などの個人情報と一緒に中傷が書かれている場合、名誉毀損だけでなくプライバシー侵害の問題も生じます。
・危険を感じる場合は、ネット上の対応と並行して、警察への相談も検討してください。
相談先の選び方
インターネットで名誉を傷つけられたと感じたら、まずは「証拠の保存」と「冷静な状況整理」が大切です。スクリーンショットやURL、投稿日時、被害の内容をメモし、掲示板やSNSの通報機能・削除依頼フォームから順番に対応していきましょう。
運営側が対応してくれない、書き込み者を特定したい、損害賠償も考えたいといった場合は、プロバイダ責任制限法に基づく削除請求や発信者情報開示請求、仮処分など、法的な手続きも視野に入ります。これらは書類の作成や手続きがやや複雑になるため、必要に応じて法律の専門知識を持つ窓口や相談機関を利用すると安心です。
一人で抱え込まず、早めに情報を集めて、信頼できる公的な相談窓口や専門家への相談も検討しながら、段階的に対応していきましょう。
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