ネットや職場で名誉毀損と思われることをされたときの対処法｜名誉毀損の問題解決の5ステップ

「名誉毀損」問題解決の手引き

「名誉毀損」悩み解決の5ステップ

• ステップ1.名誉毀損に当たる可能性があるか、状況を整理して確認する
• ステップ2.名誉毀損に関する証拠をできる限り確保しておく
• ステップ3.相手への直接の抗議や書き込み合戦は控え、対応方針を考える
• ステップ4.名誉毀損の専門知識を持つ窓口や専門家に早めに相談する
• ステップ5.長期戦も見据えつつ、心身のケアと今後の生活の立て直しを図る

ステップ1.名誉毀損に当たる可能性があるか、状況を整理して確認する

名誉毀損とは、事実かどうかにかかわらず、人の社会的な評価や信用を下げるような内容を不特定多数に伝える行為を指すとされています。まずは、どのような言葉や投稿が、いつ、どこで、誰に向けて行われたのかを書き出し、名誉毀損に当たる可能性があるかを整理してみましょう。単なる悪口や感想のレベルなのか、具体的な事実を挙げて「犯罪者だ」「不倫している」などと断定しているのかによって、名誉毀損に該当するかどうかが変わってきます。自分だけで判断がつかない場合は、後のステップで専門家に相談する前提で、まずは事実関係をメモにまとめておくことが望ましいです。

ステップ2.名誉毀損に関する証拠をできる限り確保しておく

名誉毀損のトラブルでは、「そんなことは言っていない」「投稿は消した」と相手に否定されることも少なくありません。そのため、SNSの名誉毀損と思われる投稿は画面をスクリーンショットで保存し、URLや投稿日時、アカウント名も一緒に控えておきましょう。職場や近所での名誉毀損の場合は、発言を聞いた人のメモや、日記のような形で日時と内容を書き残しておくことも役に立ちます。録音や録画を行う場合は、法律上問題がないかやり方に注意が必要なこともあるため、不安があれば早めに専門家に確認しながら進めると安心です。

ステップ3.相手への直接の抗議や書き込み合戦は控え、対応方針を考える

名誉毀損の被害にあうと、すぐに相手に怒りをぶつけたくなるかもしれませんが、感情的なやり取りはトラブルをさらに大きくしてしまうおそれがあります。特にSNSでは、名誉毀損の投稿に対して同じように相手を中傷すると、自分も名誉毀損や侮辱をしたと見なされるリスクがあります。まずは、相手に連絡を取る前に、今後どうしたいのか（投稿の削除を求めたいのか、謝罪を求めたいのか、損害賠償や刑事告訴まで考えるのか）を整理しましょう。名誉毀損の対応方針によって、どのような手段を選ぶべきかが変わってきますので、焦らずに一度立ち止まって考えることが望ましいです。

ステップ4.名誉毀損の専門知識を持つ窓口や専門家に早めに相談する

名誉毀損の問題は、表現の自由とのバランスや、事実かどうか、公益性があるかどうかなど、法律上の判断が複雑になることが多いです。そのため、インターネット上の名誉毀損であれば、相談窓口や法律の専門家に、保存した証拠や状況メモを見せながら相談することが考えられます。専門家であれば、投稿削除の要請や発信者情報開示請求、内容証明郵便による警告、損害賠償請求、刑事告訴など、名誉毀損に対して取り得る選択肢を整理してくれます。費用や時間、精神的な負担も含めて説明を受けたうえで、自分に合った対応方法を一緒に検討していくとよいでしょう。

ステップ5.長期戦も見据えつつ、心身のケアと今後の生活の立て直しを図る

名誉毀損による精神的なショックや不安から、仕事や日常生活に支障が出てしまう方も少なくありません。必要に応じて、信頼できる家族や友人、カウンセラーなどに気持ちを聞いてもらい、一人で抱え込まないようにしましょう。名誉毀損に対する法的な手続きは、結果が出るまで時間がかかることも多いため、途中で疲れ切ってしまわないよう、休息を取りながら進めることが大切です。専門家と連携しつつ、仕事や学業、プライベートの予定も調整し、名誉毀損の問題に振り回されすぎないよう、生活全体のバランスを意識していくことが望ましいです。

まとめ

• 名誉毀損の問題に直面すると、「自分の人生が壊れてしまうのではないか」と強い不安を感じる方も多いと思いますが、まずは状況を整理し、証拠を確保し、感情的な対立を避けながら対応方針を考えることが大切です。そのうえで、名誉毀損に詳しい専門家に相談し、法的な手続きや話し合いの進め方について具体的なアドバイスを受けることで、取るべき行動が見えやすくなります。一人で悩み続けると、どうしても視野が狭くなり、必要以上に自分を責めてしまうこともありますので、早めに外部の力を借りながら、少しずつ問題解決に向けて進んでいきましょう。

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