夫からの精神的DVに限界を感じていますが、離婚に踏み切れません｜DVの無料相談事例

ご相談内容

結婚して8年になる30代後半の女性です。子どもは小学生が1人います。ここ数年、夫からの精神的DVに悩んでいます。

大声で怒鳴られたり、物を投げられたりといったことはありませんが、日常的に私の人格を否定するような言葉を言われます。「お前は本当にダメだ」「母親として失格だ」「誰もお前なんか相手にしない」などと言われ続け、最近は自分の価値が分からなくなってきました。

家計は夫が管理しており、私はパートで働いていますが、自由に使えるお金はほとんどありません。何か買おうとすると「そんな無駄遣いをするから貧乏なんだ」と責められます。通帳やカードも夫が持っていて、家計の状況も詳しく教えてもらえません。

また、私が友人と会おうとすると「誰と会うのか」「何を話すのか」と細かく聞かれ、あまり良い顔をされません。実家に帰ることも「俺の悪口を言いに行くんだろ」と言われ、気軽に帰れない雰囲気です。こうした束縛も精神的DVにあたるのではないかと感じています。

最近は、夫の機嫌を損ねないように常に顔色をうかがって生活しており、家にいても落ち着きません。夜も眠れない日が増え、仕事中もぼーっとしてしまうことがあります。心療内科に行くべきか、離婚を考えるべきか、自分でも判断がつかなくなっています。

離婚や別居を考えたことは何度もありますが、精神的DVだけで離婚できるのか、子どもの親権はどうなるのか、経済的にやっていけるのかなど、不安が多くて一歩を踏み出せません。夫は外では普通に見えるタイプで、周囲からは「優しそうなご主人」と言われることもあり、私が精神的DVを受けていると話しても信じてもらえないのではないかという不安もあります。

精神的DVを理由に離婚を考える場合、どのような証拠を集めればよいのか、まずどこに相談すればよいのか、子どもへの影響を考えるとどう動くべきなのか、具体的なステップが知りたいです。離婚するかどうかまだ決めきれていませんが、少なくともこのまま精神的DVに耐え続ける生活からは抜け出したいと思っています。

「離婚 精神 的 dv」悩み解決の3ステップ

• 【ステップ１】精神的DVの実態を整理し、記録を残す
• 【ステップ2】安全を確保しながら、外部の相談窓口につながる
• 【ステップ3】離婚を含めた今後の選択肢と、子ども・生活の見通しを考える

ステップ1.精神的DVの実態を整理し、記録を残す

まずは、今起きていることを自分の中で整理し、「これは精神的DVにあたるのか」を冷静に見つめ直すことが大切です。

具体的には、次のような行為が繰り返されていないか振り返ってみてください。

・人格を否定する暴言や侮辱的な言葉
・無視や長時間のにらみつけなど、精神的に追い詰める態度
・お金を一方的に管理され、必要な支出まで制限される
・友人や実家との付き合いを過度に制限される
・「誰もお前なんか相手にしない」など、自尊心を傷つける発言

こうした精神的DVは、離婚や保護命令の場面でも問題として扱われることがあります。そのため、できる範囲で証拠を残しておくことが重要です。

・日記やメモに、言われた言葉や日時、状況を書き残す
・LINEやメールなどのメッセージを保存する
・可能であれば、会話の録音を残す（法律上問題のない範囲で）
・体調不良が出ている場合は、心療内科や精神科を受診し、診断書をもらう

「離婚　精神的DV」で調べると、証拠がないと何もできないように感じてしまうかもしれませんが、最初から完璧な証拠を集める必要はありません。まずは、自分の身に起きていることを可視化し、「これはおかしい」と認識することが、次の一歩につながります。

ステップ2.安全を確保しながら、外部の相談窓口につながる

精神的DVのつらさを一人で抱え込むと、「自分が悪いのではないか」と感じてしまいがちです。離婚を決める前の段階でも、外部の専門機関に相談することはとても大切です。

利用しやすい相談先としては、次のようなところがあります。

・配偶者暴力相談支援センター（各自治体に設置）
・市区町村のDV相談窓口
・女性相談センターや男女共同参画センター
・法テラス（法律相談の案内や無料相談の情報）
・民間のDV支援団体

「離婚するかどうかまだ決めていない」と伝えても問題ありません。精神的DVの段階であっても、相談員が話を聞き、今後の選択肢や利用できる支援制度について教えてくれます。

また、心身の不調が出ている場合は、心療内科や精神科の受診も検討してください。診断書は、精神的DVによる影響を示す資料として、離婚や親権の話し合いの際に役立つことがあります。

夫がスマホをチェックするような状況であれば、通話履歴や検索履歴が残らないよう注意し、公衆電話や職場の電話、信頼できる友人のスマホを借りるなど、安全を優先して行動することが大切です。

ステップ3.離婚を含めた今後の選択肢と、子ども・生活の見通しを考える

精神的DVから離れたいと思っても、「離婚後の生活が不安で動けない」という方は多いです。離婚を決める前に、次のポイントを整理しておくと、少し見通しが立ちやすくなります。

1. 離婚するかどうかを急いで決めない
精神的DVを受けていると、冷静な判断が難しくなります。「今すぐ離婚する」と決められなくても、別居や一時的な避難という選択肢もあります。支援機関や弁護士に相談しながら、段階的に考えていくことも可能です。

2. 子どもの親権・面会交流について知る
精神的DVがある場合、子どもの親権や面会交流のあり方にも影響することがあります。子どもへの言動や、家庭内の様子もメモしておき、専門家に相談しながら、子どもの安全と心の安定を最優先に考えていきます。

3. 生活費や仕事の見通しを立てる
離婚後の生活を考えるうえで、収入の見通しは大きなポイントです。

・現在の収入と、今後増やせる可能性（勤務時間を増やす、転職など）
・養育費や婚姻費用（別居中の生活費）の請求の可否
・公的な支援制度（児童扶養手当、ひとり親家庭向けの支援など）の利用

こうした点を、自治体の相談窓口や社会福祉協議会、法テラスなどで具体的に確認しておくと、「離婚　精神的DV」という大きなテーマも、自分の生活に引き寄せて考えやすくなります。

4. 弁護士への法律相談を検討する
精神的DVを理由に離婚を考える場合、離婚原因として主張できるか、慰謝料請求が可能か、親権や財産分与はどうなるかなど、専門的な判断が必要になります。DV案件に詳しい弁護士を探し、無料相談や法テラスの民事法律扶助制度を活用しながら、具体的な方針を一緒に考えてもらうと安心です。

まとめ

• 精神的DVは、目に見えるケガがなくても、心や生活を深く傷つける深刻な問題です。「離婚するほどではないのかもしれない」と自分の気持ちを押し込めてしまう方もいますが、日常的な暴言や人格否定、経済的な締め付けや束縛が続いているなら、一人で抱え込まずに外部の支援を頼ることが大切です。
  
  まずは、起きていることを記録し、心身の状態を整えながら、DV相談窓口や医療機関、法的な相談先につながるところから始めてみてください。離婚を決めるかどうかは、その後にゆっくり考えてもかまいません。「今の状態から少しでも安全で穏やかな生活に近づくにはどうしたらよいか」という視点で、一歩ずつ現実的な選択肢を検討していくことが、精神的DVから抜け出すための大切なプロセスになります。

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