この記事を読んで分かること
※夫の浮気については「夫の浮気・不倫・不貞を相談して獲得した慰謝料とは?」を参照ください。
妻の浮気で獲得した慰謝料と内容
この記事では、過去の妻の浮気・不倫・不貞での判例から、慰謝料請求で獲得した慰謝料金額とその内容を参考にしてください。
ここではあくまで慰謝料金額と不貞の内容をまとめていますが、男性は妻の浮気をなかなか許せないものです。
経済力からも「夫の浮気に対する慰謝料」より、「妻の浮気に対する慰謝料」の額は高くなる傾向にあります。
また妻の浮気・不倫・不貞は慰謝料請求だけではなく、離婚にもつながりやすい事象です。
人によっては早く離婚したいという希望を優先したために、慰謝料は妥協するというケースもあります。
「離婚する方法は2つだけって知ってますか?」にもあるように、不貞行為は不法行為であり、法的に離婚が認められる離婚事由のひとつです。
慰謝料金額だけにこだわるのではなく、あなたの状況に合わせた対策をすることを心がけてください。
特に未成年の子供がいる場合は、夫婦関係が子供に大きく影響します。
離婚する場合も、離婚しない場合も子供への影響に最大限配慮しましょう。
慰謝料獲得できなかったケース
慰謝料請求できなかった浮気・不倫・不貞の内容
- 不倫慰謝料の時効:不倫の事実と不倫相手を知った時から3年です
- 離婚慰謝料の時効:離婚をした時から3年です
- 但し不倫の相手に対して離婚慰謝料請求は認めない判例あり(平成31年2月19日、最高裁)
慰謝料獲得できなかったケースから見る不倫相手から慰謝料をとるポイント
- 離婚慰謝料請求ではなく不倫慰謝料請求をする
- 事実と不倫相手を知った時から時効の3年以内に慰謝料請求する
- 不貞が理由で離婚となった場合は慰謝料金額が増加傾向
慰謝料100~150万円未満を獲得したケース
慰謝料100万円の浮気・不倫・不貞の内容
- 夫婦には10年以上性的関係がなかった
- 妻は男性と知り合って4年後に性的関係をもった
- 夫の抑止にもかかわらず、妻は男性と同棲した
- 男性に対し慰謝料800万円及び弁護士費用147万円を請求
- 結果、慰謝料100万円が相当との判決
判例時期:平成10年、東京地方裁判所
参照元:行政書士村上事務所
慰謝料150~300万円未満を獲得したケース
慰謝料150万円の浮気・不倫・不貞の内容
- 婚姻期間は約2年
- 子供は1人
- 妻の不貞期間は5ヶ月
- 肉体関係(不貞行為)は複数回
- その結果婚姻関係は破綻に瀕し別居状態になった
- 相手からの謝罪はなく150万円の慰謝料判決となった
- 慰謝料増額要因1:不貞行為結果として婚姻が破綻状況になったこと
- 慰謝料減額要因1:元々夫婦間の関係は良好とはいえず夫が妻に婚姻関係を修復に向けて努力する状況にあったこと
参照元:細川行政書士事務所
慰謝料150万円の浮気・不倫・不貞の内容
- 夫は妻の財布から男性と一緒に写っているプリクラを発見
- 妻の帰宅時間が遅くなることや外泊が増えたことで探偵に妻の浮気調査を依頼
- 妻は妻の会社の同僚である男性と外泊していた
- 妻の不貞行為(浮気・不倫)を疑わせる行動をとっていたことが明らかになった
- 夫は妻の浮気相手に500万円の慰謝料請求した
- 浮気相手の弁護士から妻が主導的に不貞関係を維持したことを主張
- また夫婦関係は既に破綻していたことを理由に100万円以下での若いを主張してきた
- が、夫婦関係は継続していたことは明らかと100万年以下の慰謝料は適当ではないと反論
- 結果浮気相手は夫へ150万円支払うことで和解成立
- 夫婦は婚姻生活の維持した
参照元:弁護士法人法律事務所オーセンス
慰謝料180万円の浮気・不倫・不貞の内容
- 50代夫から妻の不貞相手(50代会社員)への慰謝料請求
- 子供2人(中学生、高校生)
- 内容証明郵便により、不貞相手に慰謝料300万円を請求
- 不貞相手の弁護士より一切支払わないとの回答
- 妻と不貞相手のメール履歴約800通を証拠に訴え提起
- 不貞相手は婚姻関係が既に破綻していた等の反論したが問題とされなかった
- 判決で180万の慰謝料が認められた
- 判決後に不貞相手は慰謝料を支払わなかったので会社給与を差押、約半年で満額取得
終結日:2015年6月
参照元:弁護士法人湘南LAGOON
慰謝料200万円の浮気・不倫・不貞の内容
- 結婚歴10年
- 夫婦はお互い30代
- 子供は2人(4才、7才)
- 解決までの期間は2ヶ月半
- 妻の不貞行為が発覚して離婚が成立
- 不貞行為の相手方に慰謝料を請求したいと弁護士に相談
- 妻が職場の同僚と不貞行為をしていることがLINEのやりとりで発覚
- 妻が認めて離婚に合意したため協議離婚成立
- 不貞行為の相手方に婚姻関係を破たんさせた責任を問うため慰謝料を請求
- 当初、相手方は30万円程度の低額な示談金を提示
- 早期の解決に向けて短期間に複数回の交渉を重ね長期分割払いで合意
- 200万円の慰謝料を分割払いする内容で示談が成立
記事確認日:2020年11月12日
参照元:法律事務所エクラうめだ
慰謝料300~500万円未満を獲得したケース
慰謝料300万円の浮気・不倫・不貞の内容
- 妻が子供の通うスイミングスクールのインストラクターと4ヶ月に及ぶ不貞関係あり
- そのことで婚姻破綻した
- 300万円の慰謝料請求が認められた
- 慰謝料増額要因1:婚姻関係は平穏だったこと
- 慰謝料増額要因2:相手は妻が既婚者であることを十分に認識していたこと
- 慰謝料増額要因3:相手の男性が肉体関係を否認するなど不誠実な対応に終始していること
- 慰謝料減額要因1:婚姻関係が破綻した最も大きな要因は妻が夫に対する貞操観念を顧みなかった
- 慰謝料減額要因2:妻が積極的に相手の男性と関係を持った不道徳な行いにあること
判例時期:平成22年12月9日、東京地裁
参照元:弁護士法人泉総合法律事務所
慰謝料400万円の浮気・不倫・不貞の内容
- 結婚歴10年
- 夫婦ともに40代
- 浮気相手も40代
- 子供は1人
- 妻が職場の同僚と浮気をしていることが発覚
- 妻は浮気を認めもう浮気はしないと約束した
- しかしその後も浮気は続き夫は離婚を決意
- 妻との離婚と不倫相手に対する慰謝料請求を弁護士に相談
- 夫は妻への慰謝料請求はしないとの意向
- 妻にさとられないように交渉し妻との協議離婚を2ヶ月で速やかに成立
- その後すぐ不倫相手に弁護士から通知送付
- 不倫相手も弁護士を立てた
- 不貞の証拠の存在をほのめかしたところ不貞は認め金額についての話し合いになる
- 交渉により400万円での解決
- 慰謝料増額要因1:相手方の置かれた社会的立場に着目した交渉
記事確認日:2020年11月12日
参照元:ソレイユ総合法律事務所
慰謝料500万円以上を獲得したケース
慰謝料500万円の浮気・不倫・不貞の内容
- 妻と関係をもった不貞相手は夫が交際中止を求めるにも係わらず妻との交際を続けた
- 不貞相手は執拗に夫婦の家に電話をかけ続けた
- 不貞相手は夫婦関係を悪化させれば妻は自分のところに来るものと考え夫の勤務先に性的関係を記載したハガキを10通送った
- 不貞相手と妻は同棲に至り夫婦関係は破綻した
- 慰謝料500万円を認めた判決
判例時期:昭和60年、浦和地方裁判所
参照元:行政書士村上事務所
慰謝料600万円の浮気・不倫・不貞の内容
- 夫婦の婚姻期間は約7年
- 夫は妻と妻の友人とのメールのやり取りから妻の浮気を最初に疑った
- 妻は体調を崩し療養のため休職、夫は仕事をしながら妻の看病を続けた
- しかし妻が療養中にもかかわらず、浮気相手の男性と密会を続けていることを知る
- 夫は調査会社に妻の行動調査を依頼し、妻と浮気相手が密会していた部屋から2人が出てくる証拠写真をおさえた
- 夫は浮気相手に500万円の慰謝料請求をした
- 弁護士の交渉結果、妻は夫へ400万円の慰謝料を支払うことに
- 浮気相手は夫へ200万円の慰謝料を支払うことで和解
参照元:弁護士法人法律事務所オーセンス
妻の不倫判例から見る慰謝料を獲得するポイント
ここでは、この記事でご紹介した判例から妻への不倫慰謝料の「増額」と「減額」のポイントをまとめています。
妻の浮気・不倫・不貞での慰謝料請求相手は、「妻」と「浮気相手」となりますが、「夫の浮気」より「妻の浮気」に対する慰謝料は高くなる傾向にあります。
しっかりポイントを抑え適当・妥当な慰謝料を獲得しましょう。
不倫慰謝料請求で最低限知っておくこと
- 離婚慰謝料請求ではなく不倫慰謝料請求をする
- 事実と不倫相手を知った時から時効の3年以内に慰謝料請求する
- 不貞が理由で離婚となった場合は慰謝料金額が増加傾向
浮気の慰謝料請求をするための証拠についてはこちらの記事↓もご参照ください。
不倫慰謝料増額のポイント
- 慰謝料増額要因0:夫と浮気相手が不貞行為に及んだ証拠がある
- 慰謝料増額要因1:不貞行為結果として婚姻が破綻状況になったこと
- 慰謝料増額要因2:婚姻関係は平穏だったこと
- 慰謝料増額要因3:浮気相手は妻が既婚者であることを十分に認識していたこと
- 慰謝料額額要因4:浮気相手が肉体関係を否認するなど不誠実な対応に終始していること
- 慰謝料額額要因5:浮気相手方の置かれた社会的立場に着目した交渉
不倫慰謝料減額のポイント
- 慰謝料減額要因0:夫と浮気相手の間に不貞行為があった証拠がない
- 慰謝料減額要因1:元々夫婦間の関係は良好とはいえず夫が妻に婚姻関係を修復に向けて努力する状況にあったこと
- 慰謝料減額要因2:婚姻関係が破綻した最も大きな要因は妻が夫に対する貞操観念を顧みなかった
- 慰謝料減額要因3:妻が積極的に相手の男性と関係を持った不道徳な行いにあること
浮気・不倫・不貞、慰謝料請求、離婚などについてご不明点、具体的にすすめたいけど分からない方は、お気軽に専門家へ無料相談をしてみてください。